創成館、初4強逃す 最大5点リード守れずサヨナラ負け

延長10回2死一、二塁、黒川の左越えサヨナラ二塁打に沸く智弁和歌山の選手たちの奥で腰を落とす創成館・酒井(中央)
延長10回2死一、二塁、黒川の左越えサヨナラ二塁打に沸く智弁和歌山の選手たちの奥で腰を落とす創成館・酒井(中央)
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黒川(左)に二塁打を浴びる創成館・酒井
黒川(左)に二塁打を浴びる創成館・酒井
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9回2死満塁、智弁和歌山・平田の左前適時打で2者生還を許し延長戦に持ち込まれた創成館・川原(奥)
9回2死満塁、智弁和歌山・平田の左前適時打で2者生還を許し延長戦に持ち込まれた創成館・川原(奥)
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この試合5安打の野口、7回2死二、三塁で2点中前適時打を放つ
この試合5安打の野口、7回2死二、三塁で2点中前適時打を放つ
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 「あと1球」で決められなかった…。春夏通じて初の4強進出を狙った創成館(長崎)は最大5点のリードを守れず、延長10回、智弁和歌山に10-11で逆転サヨナラ負けを喫した。両校合わせて30安打という壮絶な打撃戦。9回裏2死からエース川原陸(3年)が1点リードを追い付かれ、チームとして2試合連続の延長に突入。10回表に一時は勝ち越したが、その裏2死から4番手の酒井駿輔(同)が逆転サヨナラ2点二塁打を浴びた。2日は休養日。3日の準決勝は東海大相模(神奈川)-智弁和歌山、大阪桐蔭-三重の顔合わせとなった。

 グラウンドから引き揚げる創成館ナインに4万1000人の観衆から大きな拍手が降り注いだ。強豪の智弁和歌山に一歩も引かない戦いを繰り広げたことを聖地のファンはたたえた。

 「あと1人」が2イニング続いた。2点リードの9回。エース川原が2死一、三塁から、追い込んだ後の四球で満塁として、平田の左前2点打で追い付かれた。「変化球を打たれると悔いが残るので直球を投げた。甘く入った」と川原は悔やむ。稙田龍生監督は「9回で決めておかなければならなかった」と指摘した。

 直後に登板して追加点を許さなかった4番手酒井も、10回裏2死一、二塁、2回に本塁打を放った黒川に追い込んでから左越えの逆転サヨナラ2点二塁打を浴びた。「絶対に点をやりたくなかった。チェンジアップで三振を取ろうとした」という変化球を捉えられ「ちょっとした1球でチームが負けてしまった」。涙が止まらなかった。

 打線は智弁和歌山を上回る16安打。追い上げる相手を何度も突き放した。延長10回にも足を絡めて1点を勝ち越す執念を見せた。4投手の継投と無失策の守備で逃げ切りを図ったが、最後は強豪の底力に押し切られた。今大会は投手5人が登板。継投で勝利を重ねたものの、稙田監督は「投手の整備が必要。先発の柱をつくらなくては」と夏への課題を挙げた。

 今大会は3試合中2試合が延長戦。一昨年の王者智弁学園とロースコアの接戦、甲子園を春夏通算3度制した智弁和歌山とは激しい打撃戦を展開した。選抜大会初勝利を目指したチームは堂々の戦いで存在感を示した。「夏は完投できる力をつけて、レベルアップして戻ってきたい」と川原は誓う。「歴史を変えよう」がナインの合言葉。夏も新たな伝説を刻む。 (前田泰子)

 ■野口5の5

 5番野口が5打数5安打3打点でチームを引っ張った。3月上旬に右脚に打球を当てた影響で初戦は代打出場だったが、3回戦は4打数2安打。この日は4回と7回に適時打を放ち「1試合に5安打は初めて。練習試合でも記録したことがない」。甲子園では3試合で10打数7安打3打点を記録した。部員6人だった長崎県雲仙市の千々石中の軟式野球部出身。一般入学からレギュラーを勝ち取った。稙田監督も「真面目な選手」と評する努力家が大舞台で結果を出した。

 ◆鳥飼悠斗(10回、一度は勝ち越しとなる左犠飛)「あそこで1点取ればチームに流れが来ると思った。強豪を倒すのが目標。いい経験になった」

 ◆峯圭汰主将「もう1点取るという気持ちが負けていた。夏までに相手に負けない打力をつけて、甲子園でリベンジしたい」

=2018/04/02付 西日本スポーツ=

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