事故死の部員に健闘誓う 熊本西センバツ出場決定 「野球できる」感謝胸に

21世紀枠での選抜大会出場が決まり、帽子を投げて喜ぶ熊本西の選手たち
21世紀枠での選抜大会出場が決まり、帽子を投げて喜ぶ熊本西の選手たち
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 25日、選抜高校野球大会の21世紀枠に熊本西(熊本市)が選ばれた。熊本地震や試合中の仲間の死もあったが、1985年夏以来の甲子園への切符を手にした。「野球ができるありがたさ」を胸に、夢の舞台に立つ。

 最大震度7を記録した2016年4月の熊本地震。部員たちは当時中学2、3年で、避難所生活や車中泊を経験。自宅が大規模半壊した選手もいた。2年の霜上幸太郎主将(17)は「練習場も避難所になり、しばらくボールに触れなかった」と振り返る。練習を再開できたのは約1カ月後。久しぶりのキャッチボールで、野球ができる喜びをかみしめた。

 地元中学出身者ばかりのチームは、昨秋の熊本大会で準優勝。初出場した九州大会でも8強入りし、昨年11月に県高野連から21世紀枠に推薦された。

 その約10日後、練習試合で2年生外野手が頭部に死球を受け、亡くなった。「いつも笑顔で、試合中も勇気をもらっていた」(霜上主将)。横手文彦監督(42)は21世紀枠への推薦辞退も考えたが、遺族から「前を向いて、甲子園に向かって頑張ってほしい」と励まされたという。

 選考結果発表を受け、喜びを爆発させた部員たち。霜上主将は「野球ができることは当たり前じゃない。そのことを、あいつが教えてくれた。『一緒に戦っていこう』と伝えたい」と目を潤ませた。

 熊本西のスローガンは「常笑常勝」。いつも笑顔だった彼と一緒に、部員45人で甲子園でも笑おう-。

=2019/01/26付 西日本新聞朝刊=

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