内村、生まれ故郷北九州で復跳宣言 体操全日本シニア15日開幕

15日の試合に備えて跳馬を練習する内村航平
15日の試合に備えて跳馬を練習する内村航平
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前日会見で意気込みを語る内村
前日会見で意気込みを語る内村
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前日会見で右肩痛による欠場を発表した田中佑典
前日会見で右肩痛による欠場を発表した田中佑典
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 生まれ故郷で“復活”宣言!! 体操の全日本シニア選手権の前日記者会見が14日、試合会場の北九州市立総合体育館で行われ、世界選手権(10月25日開幕・ドーハ)前最後の実戦に臨む内村航平(リンガーハット)が復調をアピールした。世界選手権での団体金メダルをつかむため、4種目でNHK杯(5月)よりも高難度の技に挑戦する方針だ。3歳まで過ごした北九州市で威厳を取り戻し、打倒中国へ弾みをつける。

 淡々とした口調から自信がにじみ出た。「体の状態はリオ(デジャネイロ五輪)の前ぐらいまで戻ってきた」。昨年の世界選手権で左足首を痛めた内村の復調宣言。証しとして「NHK杯(の演技構成)からあん馬とつり輪、跳馬、平行棒で技を変える。Dスコア(演技価値点)はかなり上がる」と攻めの構成で臨むことを明言した。

 中でも注目は、昨年の世界選手権で負傷した種目の跳馬だ。故障明けの今年は、負傷の原因となった大技「リ・シャオペン」(ロンダートからひねり前転跳び前方伸身宙返り2回半ひねり)どころか、ロンダートからの入りを抜いた「ヨー2」も恐怖心から実戦で試せなかった。

 今回、衰えが見え始めた下半身を鍛え直して助走のスピードを取り戻した。「心を鬼にして練習を積んだ。着地の恐怖心は以前に比べてなくなった」。練習で「ヨー2」の成功率がアップ。今大会で試すという。

 つり輪では「後転中水平」に初挑戦。平行棒とあん馬でもリオ五輪前に行ったことのある技を組み込む。一気に4種目も難度を上げるのは、世界選手権団体で戦う中国を脅威に感じるからだ。2015年同選手権、翌16年リオ五輪で日本は金メダル。だが中国は昨年の世界選手権個人総合でワンツーを飾った肖若騰と林超攀に加え、今年8月のアジア大会で新たにオールラウンダーの選手が台頭した。「正直穴がない。日本は3人目がいない種目があるので、チームの柱として6種目任されてもいいように準備する」。日本の主将としての責任感がモチベーションにつながっている。

 小学5年時に初めての試合に臨んだ思い出の体育館が会場。日体大1年時だった07年の全日本学生選手権で個人総合を制し、14年の全日本シニア選手権も優勝した。「思い入れがあるというか相性がいい。こんなに狭かったかなとは思ったけど」と内村節がさく裂した。女子のパワハラ騒動で揺れる体操界。会見での質問も主催者から今大会と世界選手権関連に制限された。いつもと違う形で体操が注目されても、内村は主役を譲らない。 (末継智章)

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鉄棒大技一時封印、リスク回避

 内村は今季習得を目指していた鉄棒の大技「ブレトシュナイダー」(棒上抱え込み2回宙返り2回ひねり懸垂)を一時封印する。「技のさばき方も磨き切れておらず、完璧じゃない。世界を見ても、鉄棒は点数が厳しめに出ている。今の構成でも15点台を出せるし、リスクを冒す必要はない」と世界選手権での高得点を見据えた上の決断だったことを明かす。それでも「来年はやると思う」と東京五輪に向けて挑戦を続けるつもりだ。

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田中佑、右肩痛で欠場

 内村と同じ世界選手権代表の田中佑典(コナミスポーツ)は右肩痛により欠場すると発表した。以前も痛めた箇所で、8月下旬の試技会で再発。その後、通し練習を行っておらず、大事を取った。北九州市には父章二さん(68)の実家があり、祖母カズ子さん(96)が応援に行くつもりだった。田中は「福岡での試合なので演技をしたかった」と肩を落とす。世界選手権には間に合う見通しで、得意の平行棒と鉄棒を優先的に練習中。団体金メダルへ「最大限の役割を果たしたい」と思いを口にした。

=2018/09/15付 西日本スポーツ=

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