PTA非加入「ペナルティー」文書は「適当ではない」 熊本市教委が見解 報道後に疑問視する声

 熊本市のある公立小のPTAが、PTAに入らない世帯への「ペナルティー」文書を配布したと報じた西日本新聞の記事(3月16日付朝刊)を巡り、熊本市教育委員会が記事掲載後に「(配布文書は)誤解を与える内容で適当ではない」との見解を同校に示していることが分かった。見解の詳細は近く市内の全公立小中学校にも伝える。

 特命取材班は、同校の保護者が2017年度、PTAの加入を拒否したことをきっかけに今年1月、全児童世帯に配布された文書の一部内容を報道。文書には非加入の場合(1)PTA共済に入れず、登下校時などのけがは自身の保険で全て対応(2)不審者情報などを知らせる安心メールの配信停止(3)非加入を他の保護者に知らせる場合がある(4)PTA行事に関するプリントは配布しない(5)卒業式などで配るコサージュや記念品の購入先は知らせるが準備、費用は自身で負担-と記載されていた。

 報道後、熊本市には文書を疑問視する声が複数寄せられたため市教委が見解を提示。5項目について(1)学校管理下でのけがは「災害共済給付制度」で対応(2)安心メールは希望者全員に送信(3)学校活動で加入の有無を知らせることはない(4)学校を通して配布するプリント、広報誌は全員に配布(5)学校行事に関しては、加入の有無で記念品の購入など、活動に支障が出ないよう学校が対応-とした。

 熊本市では小学校のPTAの入会を巡り、保護者が14年6月、会費返還を求めてPTAを提訴(昨年2月に和解)。市教委は昨年6月、自由に入退会できることを保護者に周知するよう、全校に伝えている。

 今回の文書については「PTA非加入の世帯に学校活動で不利益が生じることはない。一つの小学校だけの問題ではなく、他の学校でも同様の誤解がある可能性がある」と指摘した。

 文書を配布した小学校は「加入の是非で子どもが差別を受けることがないようにする」と説明。ただ「見解には従うが、詳細については検討すべき内容が含まれていると思う」と話し、文書の撤回、訂正はしていない。

   ×    ×

 PTAを巡る西日本新聞の記事には「否定的な声ばかり掲載している」との意見も、取材班に多数寄せられています。意見は改めて詳しく掲載し、読者と一緒にPTAについて考えていきます。

=2018/03/21付 西日本新聞朝刊=

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