陸上アジア大会代表に山ノ内みなみ 異色の大器、女子5000メートル初選出 東京五輪マラソンで狙う

 日本陸連は25日、8月のアジア大会(ジャカルタ)の代表を発表し、女子5000メートルで山ノ内みなみ(京セラ)が初選出された。元市民ランナーで、昨年8月に京セラに入社。異色の経歴を持つ大器が、東京五輪への一歩を踏み出した。

 25歳にして、山ノ内が初めて日の丸を背負う。24日の日本選手権で3位入賞。レース後に「選んでいただけるのであれば、心の準備をしておかないと。ドキドキしている」と、期待通りに見事代表の座を射止めた。

 福島県出身。中学時代に800メートルで全国大会に出場しながら、高校は陸上部のない通信制に進学した。コンビニなどでアルバイトする一方、山道を走るトレイルランや、100キロ以上のウルトラマラソンを自由に楽しんだ。20歳からは市民マラソン大会を運営する会社で働きながら競技を続けてきたが、相次ぐ故障に苦しんだ。

 昨年1月、環境を変えようと一念発起。「(本格的に)マラソンをやりたい。同じ福島出身で有名な方なので」と、男子マラソンで2008年北京五輪に出場した京セラの佐藤敦之監督に直筆の手紙を送り、同社入りを直訴した。

 「背水の陣で競技に臨む」としたためた情熱が実り、7カ月後に入社。直後に左中足骨を疲労骨折したが、復帰後は爪先に重心が偏っていたフォームを修正した。初めて専門家の指導を受けながらチームメートと競り合う環境に身を置き、才能が開花。4月の織田記念女子5000メートルで自己ベストの15分21秒31を記録した。172センチの長身を生かしたストライドの大きな走りで、佐藤監督も「身体能力が高く、ダイナミック」と潜在能力を認める。

 東京五輪はマラソンで狙う考えで「今すぐにでもやりたい」と、はやる気持ちを抑えられない。夢へのステップとして、まずはこの夏、アジア舞台のトラックで存在感を示す。 (伊藤瀬里加)

 ◆山ノ内みなみ(やまのうち・みなみ)1992年12月21日生まれ。福島県出身。地域のマラソン大会出場がきっかけで、小学5年で陸上競技を始める。中学時に800メートルで全国中学校大会出場。通信制の郡山萌世高時代から市民ランナーとして活動し、昨年8月に京セラへ加入した。1万メートルの自己ベストは32分20秒30。172センチ。

=2018/06/26付 西日本スポーツ=

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