揺らぐ裁き 米司法の現場から
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「揺らぐ裁き 米司法の現場から」

多くの先進国で死刑制度が廃止される中、米国と日本は執行を続けている。だが、米国では18州が死刑を廃止し、残る32州の複数の州で廃止に向けた動きが起きている。背景には、死刑囚の無実が証明され、釈放されるケースが相次いでいる事情がある。極刑と誤判のはざまで揺らぐ米国の裁きを報告する。

2013 7/23 18:01
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【揺らぐ裁き】(4)  汚名そそぐまで31年

「真犯人は時効で罪を問われず、私は名前さえ知ることができない」と語るオドム氏=米首都ワシントンの自宅

 2010年春。米首都ワシントンのアパートに住むカーク・オドム元服役囚(51)を弁護士事務所の調査官が訪ねた。

2013 7/21 19:31
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【揺らぐ裁き】(3)  誤判「誰にでも起こり得る」

死刑制度に反対するブラッズワースさんは「死ぬまで刑務所で生きてこそ、罪への責任を負える」と語った(米ペンシルベニア州フィラデルフィアで)

 今年3月15日、米メリーランド州議会。米国で18番目となる死刑廃止の州法が賛成多数で可決されると、傍聴席の巨漢は両方のこぶしを力いっぱい突き上げた。

2013 7/21 19:29
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【揺らぐ裁き】(2)下 相次ぐ有罪への疑義

息子の無実証明のため闘い続けるユージェニアさん。トッド氏の墓には死刑執行日が刻まれる=米オクラホマ州アードモア近郊

 面会はいつもガラス越しだった。ユージェニア・ウィリンガムさん(70)は夫とオクラホマ州アードモアの自宅から車で片道6時間かけ、息子のキャメロン・トッド・ウィリンガム死刑囚が収容されるテキサス州の施設に12年間通い続けた。

2013 7/21 19:28
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【揺らぐ裁き】(2)上 「ママ、パパ、僕は無実だ」

長女アンバーちゃんを肩車するトッド元死刑囚

 12年ぶりに直に触れた息子の体はまだ温かかった。2004年2月17日夕、米テキサス州ハンツビルの死刑執行施設。

2013 7/21 19:23
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【揺らぐ裁き】(1)下 究極の刑、透明性の確保を

死刑執行後、刑務所内で記者会見する被害者遺族

 スティーブン・スミス元死刑囚=執行当時(46)=が生前犯した罪は「嫌悪や非難を超えた理解し難い、最悪中の最悪」(米オハイオ州仮釈放委員会)の内容だ。 1998年9月29日未明。

2013 7/21 19:22
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【揺らぐ裁き】(1)上 執行13秒前、残す言葉は「ノー」

スティーブン・スミス死刑囚に刑が執行された南オハイオ刑務所=米オハイオ州ルーカスビル

 5月1日、米オハイオ州ルーカスビルの南オハイオ刑務所。スティーブン・スミス死刑囚(46)は午前3時に起床すると、コーヒーを飲み、前夜に続き手紙を書き始めた。

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