コーナー

「書評(九州の本)」

西日本新聞に掲載された、九州関連の本の書評をお届けします。

2020 11/28 13:57
読書

『離島の本屋ふたたび』 朴順梨 著 (ころから・1760円)

『離島の本屋ふたたび』 朴順梨 著 (ころから・1760円)

 全国の離島にある小さい書店を訪ね歩いたルポルタージュ。鹿児島・喜界島の「ブックス銀座」は、島に一軒しかない書店で一度閉店した店を現在の経営者が引き継いだ。

2020 11/28 13:55
読書

『ONE TEAMは なぜ生まれたのか』 藤井雄一郎 著 (PHP新書・968円)

 昨年のラグビーW杯で日本代表が8強入りを果たし、すっかり有名になった「ONE TEAM」。ヘッドコーチのジェイミー・ジョゼフが就任時にこのスローガンを掲げたのは、裏を返せばチームが一枚岩ではなかったから-ジェイミーの盟友で、日本代表強化担当の著者は言う。

2020 11/21 14:00
読書

『何のため、人は生きるか』 鈴木健二 著 (さくら舎・1760円)

『何のため、人は生きるか』 鈴木健二 著 (さくら舎・1760円)

 著者は1950~80年代に「国民的アナウンサー」として活躍、大ベストセラー『気くばりのすすめ』の著者としても知られる。本書では、戦前戦中の体験と平和への思い、NHKアナ時代の激務ぶり、定年退職後、自身の「虚像から脱出」するため引き受けた熊本県立劇場の仕事や地域おこし、80代の闘病生活などを回顧。

2020 11/21 14:00
読書

『お酒の経済学』 都留康 著 (中公新書・902円)

 高級日本酒や国産ウイスキーが海外で高く評価される一方、酒類の国内消費量は1990年代をピークに減少、最近ではまったくお酒を飲まない若者も珍しくない。飲み方もかつてのビール一強から多様化が進む。

2020 11/21 14:00
読書

『どんな木も生かす 山村クラフト』 時松辰夫 著 (農文協・2530円)

『どんな木も生かす 山村クラフト』 時松辰夫 著 (農文協・2530円)

 建築材として出荷できない曲がり材や間伐材、風倒木などを使った工芸品づくりを紹介する。木目が美しい皿や樹皮を生かした器などが並ぶ。

2020 11/14 13:26
読書

『西日本の和紙』 「和紙ってなに?」編集室 著 (理論社・3300円)

『西日本の和紙』 「和紙ってなに?」編集室 著 (理論社・3300円)

 伝統的な和紙の世界をビジュアルに学ぶ「和紙ってなに?」シリーズ(全4冊)の一冊。西日本の和紙は地域色豊かな原料が特徴。

2020 11/14 13:24
読書

『一歩も退かんど』 鶴丸哲雄 著 (集広舎・1650円)

『一歩も退かんど』 鶴丸哲雄 著 (集広舎・1650円)

 2003年に鹿児島県で起こった冤罪(えんざい)「志布志事件」で最初の被害者となった川畑幸夫さん(75)の闘争の記録。「踏み字」と呼ばれる違法な取り調べを受けた川畑さんが県警と対決し、裁判に勝つまでの一部始終を語る。

2020 11/14 13:23
読書

『自由で創造的な学校建築』 範懿 著 (梓書院・4180円)

 日本ではほとんど知られていない中国の学校建築の動向を、建築的視点で調査研究した労作。特に農村部など貧困地区の児童を復学させるため、募金活動で建設される「希望学校」に着目。

2020 11/7 15:14
読書

『日本のファシズム』 大藪龍介 著 (社会評論社・2310円)

『日本のファシズム』 大藪龍介 著 (社会評論社・2310円)

 ファシズム勢力が「大衆運動の大高揚によって国家権力を奪取」したイタリアやドイツと異なり、日本には、北一輝ら民間の急進主義的ファシズム(民間ファシズム)と「上から」の合法的漸進的ファシズム(軍部ファシズム)の二層があるとし、両者の断層・断裂への注意を促す。「国家主義化とファシズム化を二重写ししてきた」旧来の定説も批判し、21世紀のファシズム再来に備え、日本的全体主義の厳密な考究を呼びかける。

2020 11/7 15:12
読書

『野呂邦暢ミステリ集成』 野呂邦暢 著 (中公文庫・1100円)

『野呂邦暢ミステリ集成』 野呂邦暢 著 (中公文庫・1100円)

 生涯、長崎県諫早市で執筆を続けた著者の推理小説と関連エッセーをまとめた作品集。カメラマンの死の謎を残されたフィルムから解く「失踪者」、夢に見たことが現実になる男が最後に見た夢を描く「まさゆめ」など、芥川賞作家の“意外な”一面を見せる中短編が並ぶ。

2020 11/7 15:11
読書

『愛犬の日本史』 桐野作人、吉門裕 著 (平凡社新書・1056円)

 近世、海外からもたらされた「南蛮犬」「唐犬」は人々を熱狂させた。戦国期の薩摩では「秘蔵の犬」争奪で20年も戦争が続いたり、キリシタン大名から援軍のお礼に島津家中に贈られた、スパニッシュ・マスチフと推測される犬が、後に豊臣家に献上されたりしたという。

2020 10/31 13:00
読書

『閉国前夜2060』 針貝武紀 著

 「令和」も終わった2055年。近隣国の圧力や移民、少子化などで、日本が国家崩壊の危機を迎えた時点から始まる物語。

2020 10/31 12:58
読書

『トリケラトプスのなんでもないいちにち』 文・竹下文子、絵・鈴木まもる

『トリケラトプスのなんでもないいちにち』文・竹下文子、絵・鈴木まもる(偕成社・1320円)

 トリケラトプスは今から約7000万年前の白亜紀後期に生息した草食恐竜。夜明け前、「きりに つつまれた しずかな たにま」で目を覚まし、シダの葉を食べたり、苦手なゴルゴサウルスから身を隠したりしながら、星空の下で眠りにつくまでの一日を描く。

2020 10/31 12:56
読書

『なぜいま家族のストーリーが求められるのか』 橋本嘉代 著

『なぜいま家族のストーリーが求められるのか』橋本嘉代 著(書肆侃侃房・1760円)

 アグネス・チャンの時代はバッシングにさらされた子連れ出勤。朝ドラ「まんぷく」(2018年)に出演した安藤サクラの場合、逆に「ほのぼのエピソード」になるなど、現代は「私ごと」と「オフィシャルなこと」の境界が曖昧化した「公私混同の時代」なのだという。

2020 10/24 14:03
読書

『スポーツクラブの社会学』 水上博司、谷口勇一 ほか著 (青弓社・3300円)

『スポーツクラブの社会学』 水上博司、谷口勇一 ほか著 (青弓社・3300円)

 サッカー、ラグビーなど地域に根ざしたクラブスポーツが盛んになる一方、閉鎖的な組織運営、過度な勝利至上主義、体罰やハラスメントなど、スポーツを楽しめなくする課題も目につく。本書は1987年にスポーツ社会学者の荒井貞光が著した『「コートの外」より愛をこめ』を復刊したうえで、「コートの中」(プレー空間)と「コートの外」(コミュニケーション空間)を対比しながら、コミュニティ型のクラブ文化や生涯スポーツのあり方を問い直す。

2020 10/24 14:01
読書

『日本語を学ぶ中国八路軍』 酒井順一郎 著 (ひつじ書房・2860円)

『日本語を学ぶ中国八路軍』 酒井順一郎 著 (ひつじ書房・2860円)

 戦時中、日本が敵国の言語排斥を進めたことは知られるが、日中戦争で日本と戦った中国八路軍は逆に積極的な日本語教育を行い、対日宣伝や捕虜投降の呼びかけに活用した。そんな知られざる「言語の戦い」を明らかにした研究書。

2020 10/24 13:59
読書

『考古学から見た邪馬台国大和説』 関川尚功 著 (梓書院・1980円)

 著者は長年、奈良県立橿原考古学研究所員として、邪馬台国の有力候補とされる纒向遺跡(同県桜井市)などの調査に従事してきた考古学者。邪馬台国の所在地について「大和の遺跡・古墳の実態からは、3世紀の大和地域に、邪馬台国の存在を認めることはできない」と、畿内説を否定。

2020 10/17 13:19
読書

『山へようこそ』 石丸謙二郎 著

 大分市出身の俳優で、現在NHKラジオ「石丸謙二郎の山カフェ」でパーソナリティーを務める著者の山歩き・山登り入門書。主なターゲットは中高年の初心者だろう。

2020 10/17 13:17
読書

『78歳のひとり暮らし』 村上祥子 著

『78歳のひとり暮らし』村上祥子 著(集英社・1760円)

 出版した料理本500冊以上。本紙くらし面のコラム「村上祥子のきょうの一品」も足かけ39年になるという。

2020 10/17 13:16
読書

『ゼロの球磨 人吉』 長野良市 写真・文

『ゼロの球磨 人吉』長野良市 写真・文(九州学び舎・550円)

 熊本県南部を中心に甚大な被害が出た7月の豪雨災害を記録した冊子。著者の写真家は災害翌日から頻繁に現地入り。

PR

PR

注目のテーマ