コーナー

「書評(九州の本)」

西日本新聞に掲載された、九州関連の本の書評をお届けします。

2019 8/24 13:35
読書

『奄美 日本を求め、ヤマトに抗う島』 斎藤憲、樫本喜一 著 (南方新社・4104円)

『奄美日本を求め、ヤマトに抗う島』斎藤憲、樫本喜一著(南方新社・4104円)

 1976年9月28日、鹿児島県・奄美地方の地域紙、南海日日新聞は、徳之島への使用済み核燃料再処理工場の立地計画(MA‐T計画)をスクープした。島の対応は素早かった。

2019 8/24 13:32
読書

『抗いと創造 沖縄文学の内部風景』 大城貞俊 著 (コールサック社・1944円) 

『抗いと創造沖縄文学の内部風景』大城貞俊著(コールサック社・1944円)

 「詩の島、歌の島」と称され、詩歌を中心に文学活動が盛んな沖縄。詩人で作家、評論家、研究者の著者は、本書では平成期の詩歌を中心に沖縄文学の歴史と特質を論じた。

2019 8/17 13:43
読書

『デフォルメ鏡』 髙松淳一 著 (石風社・1944円)

高松淳一著『デフォルメ鏡』(石風社・1944円)

 アルツハイマー型認知症を発症した70代女性は、着物や金を盗まれると訴えるようになり、家族までも犯人扱いするようになった。一時は徘徊(はいかい)も甚だしかったが、認知症専用病棟に入院すると、いつも同席する“テーブルメイト”の女性との会話を楽しみ、「帰りたい」という言葉も治まった-。

2019 8/17 13:41
読書

『増田宋太郎』 高村歩 著 (アドスリー・1080円)

『増田宋太郎』高村歩著(アドスリー・1080円)

 増田宋太郎(1849~77)は西南戦争で中津藩士有志らによる中津隊を率い、西郷軍に呼応したことで知られる。本書は宋太郎の生涯を紹介するブックレット。

2019 8/17 13:38
読書

『私の日中戦争和平工作史』 甲野洋 著 (幻冬舎メディアコンサルティング・1620円)

 盧溝橋事件をきっかけとする日中戦争では、戦争遂行の陰で国民党政府との和平工作も行われた。著者は中国、台湾、香港など交渉の現場を訪ねて資料も発掘し、和平工作の歴史を描きだした。

2019 8/10 12:59
読書

『一流の子育てQ&A』 西剛志 著 (ダイヤモンド社・1728円)

 2016年、英キングスカレッジ・ロンドンの研究チームは「天才も一般人もDNA上の違いはない」と発表した。つまり、子どもの能力を決めるのは育て方-。

2019 8/10 12:57
読書

『夏目漱石の見た中国』 西槇偉、坂元昌樹 編著 (集広舎・2700円)

『夏目漱石の見た中国』西槇偉、坂元昌樹編著(集広舎・2700円)

 夏目漱石は1909年9月初めから10月半ばにかけて満州(中国東北部)を旅し、帰国後、「満韓ところどころ」と題した紀行文を朝日新聞に連載した。この作品は、民族差別的で日本の植民地政策に同調したなどと批判されてきた。

2019 8/10 12:53
読書

『日本人にとって自然とはなにか』 宇根豊 著 (筑摩書房・928円)

『日本人にとって自然とはなにか』宇根豊著(筑摩書房・928円)

 全国に先駆けて福岡県から稲作の「減農薬運動」を提唱し、ありふれた生きものに目を向けた「田んぼの生きもの調査」で、生産以外の農の価値を明らかにしてきた著者。本書では、土に生きる「百姓のまなざし」から、日本人独特の自然観の成り立ちについてとらえなおした。

2019 8/3 14:00
読書

『一字違いの語彙力』 山口謠司 著 (さくら舎・1620円)

 その言葉、どこかおかしくない? たとえば、「ぜひ、お願いします」の「ぜひ」。「是が非でも」の略だから、「あなたが良しとしても、絶対に嫌でも」と強制の意味になる。

2019 8/3 14:00
読書

『姉弟私記』 大音寺一雄 著 (藤原書店・1620円)

『姉弟私記』 大音寺一雄 著 (藤原書店・1620円)

 母は女癖の悪い神主の夫に愛想を尽かし、小学2年の姉を連れて家を出た。たどりついた門司港で、酔った米穀商に暴行されて生まれたのが著者だった。

2019 7/27 14:54
読書

『筑後川まるごと博物館』 筑後川まるごと博物館運営委員会 編 (新評論・2592円)

『筑後川まるごと博物館』筑後川まるごと博物館運営委員会編(新評論・2592円)

 熊本、大分、福岡、佐賀各県を流れる九州最大の河川、筑後川。この大河の流域全体を博物館とみなす取り組みが「筑後川まるごと博物館」で、地域づくり団体や久留米大などが設立したNPO法人筑後川流域連携倶楽部が2001年にスタートさせた。

2019 7/27 14:52
読書

『らくらくスロージョギング運動』 讃井里佳子 著 (講談社・950円)

『らくらくスロージョギング運動』讃井里佳子著(講談社・950円)

 ウオーキングより楽で約2倍のエネルギーを消費できるスロージョギング。体力向上、減量、生活習慣病や脳機能の改善などの効果があるとされる。

2019 7/27 14:49
読書

『先の大戦に学ぶ』 岩﨑充孝 著 (文芸社・1296円)

 「戦争から学ぶことは多い」と著者。太平洋戦争の前夜から日本の敗戦までの戦いについて、それぞれの戦闘と背景を解説した上で学ぶべきことを述べる。

2019 7/20 10:35
読書

『沖縄の歩み』 国場幸太郎 著 (岩波書店・1426円)

 沖縄の通史だが、冒頭に沖縄戦の悲劇が置かれ、続いて、古代から1972年の本土復帰前後までがつづられる特異な構成をとる。その意図は実質的な植民地支配を受けてきた沖縄の歴史を明らかにすることという。

2019 7/20 10:33
読書

『佐賀藩の医学史』 青木歳幸 著 (佐賀大学地域学歴史文化研究センター/海鳥社・1080円)

『佐賀藩の医学史』青木歳幸著(佐賀大学地域学歴史文化研究センター/海鳥社・1080円)

 佐賀藩は幕末期、西欧の科学技術を積極的に導入した。それは医学の分野でも著しく、1849年、種痘(牛痘種法)を日本で初めて成功させている。

2019 7/20 10:31
読書

『永見徳太郎』 新名規明 著 (長崎文献社・1728円)

『永見徳太郎』新名規明著(長崎文献社・1728円)

 永見徳太郎(1890~1950)は長崎市銅座の豪商。異国情緒あふれる長崎を訪れる文化人のパトロンでもあり、芥川龍之介や菊池寛を自宅に泊まらせた。

2019 7/13 14:56
読書

『マーガレット・ドラブル 文学を読む』 永松美保著 (九州大学出版会・5184円)

 『碾臼』『昏い水』などの作品で知られる現代英国の女性作家、マーガレット・ドラブル。その作風は、リアリズムからフェミニズム、ポストモダニズムへと変化を重ねている。

2019 7/13 14:55
読書

『野村望東尼 姫島流刑記』 浅野美和子著 (石風社・4104円)

『野村望東尼姫島流刑記』浅野美和子著(石風社・4104円)

 福岡藩は1865年、長州征伐を機に、家老の加藤司書ら藩内の勤王派を弾圧した。彼らを支援していた歌人野村望東尼は自宅謹慎となる。

2019 7/13 14:53
読書

『漱石がいた熊本』 村田由美著 (風間書房・2484円)

『漱石がいた熊本』村田由美著(風間書房・2484円)

 夏目漱石が東京以外で暮らしたのは、小説「坊っちゃん」の舞台になった四国・松山が1年、熊本が4年3カ月、留学先のロンドンが2年。圧倒的に長い熊本時代の漱石の暮らしぶりを、当時の新聞記事や史料を丹念に読み込み、現場を歩きながら浮かび上がらせた。

2019 7/6 14:35
読書

『ぽんぽこぽんのすっぽんぽん』 椎原はつ子 著 (不知火書房・1296円)

『ぽんぽこぽんのすっぽんぽん』椎原はつ子著(不知火書房・1296円)

 現在の大分県豊後大野市で育った著者は高村光太郎の「レモン哀歌」を読んで「天のものなるレモン」にあこがれていたが、実物を知らなかった。高校の時、部活動の顧問に「おやつを買ってきて」と言われ、八百屋でレモンを買い求めた。

PR

PR

注目のテーマ