【大森望】今夜読みたいSF
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「【大森望】今夜読みたいSF」

こんなにおもしろいのに、読まないなんてもったいない!往年の名作から最新の収穫まで、いますぐ読みたいSF小説の数々を書評家、翻訳家の大森望さんが紹介するコーナー。

2015 8/14 14:51
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<最終回>SF現在進行形【Self-Reference ENGINE】

 毎日1編ずつSFを推薦してきたこの連載も、今日でめでたくゴール。ラストの50作目は、円城塔のデビュー単行本『Self-Reference ENGINE』(ハヤカワ文庫JA)を紹介する。

2015 8/13 12:38
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<49>いま、ここにある未来【虐殺器官】

 手製の核爆弾によりサラエボが消滅した近未来。途上国では、内戦や民族虐殺が激増している。

2015 8/12 13:57
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<48>文房具、宇宙へ【虚航船団】

 今日あたりから書店に並ぶ〈本の雑誌〉9月号の特集は、「書き出し一行の誘惑!」。その原稿を依頼されて、SFの書き出しをいろいろ思い出してたんですが、当コラムで紹介した名作にも、わりあい有名な書き出しが多い。

2015 8/11 11:05
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<47>地球を支配する異星人【幼年期の終わり】

 「大学読書人大賞」という賞をご存じでしょうか。これは、全国の大学文芸サークル所属メンバーによる投票と評論(推薦文)と議論(ビブリオバトル的なプレゼン大会)で、大学生にいちばん読んでほしい本を大学生が選ぶ賞。

2015 8/10 10:07
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<46>秘密の遊び場【愛はさだめ、さだめは死】

 短編SFの名手と言えば、1968年に彗星(すいせい)のごとくデビューし(同時に書いていた4編を投稿したところすべて採用されたので、どれが真の第1作かよくわからない)、SF界に伝説を残したジェイムズ・ティプトリー・ジュニアの名前も外せない。覆面作家だったティプトリーが数々のSF賞を受賞して脚光を浴びた70年代は、女性の活躍が目立ちはじめた時代。

2015 8/7 11:52
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<45>”すこしふしぎ”の魔法【不思議のひと触れ】

 きのう紹介したケン・リュウ「紙の動物園」のような、(藤子・F・不二雄が命名した)“すこしふしぎ”系の短編は、往年のアメリカSFにも珍しくない。そうした短編の名手が、超能力SFの古典『人間以上』で知られるシオドア・スタージョン。

2015 8/6 13:03
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<44>二つの祖国【紙の動物園】

 『火花』の刷り部数がついに209万部に達したとかで、又吉フィーバーはますます過熱。6ページのエッセイが載るだけで掲載誌の「文學界」が2万部の発売前増刷を決め、またそれがニュースになる始末。

2015 8/5 13:49
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<43>模型の新しい心【そばかすのフィギュア】

 ワンフェス(ワンダーフェスティバル)は、模型版のコミケ(コミックマーケット)とも言うべきオタクの祭典。同じファン創作物でも、2次元の同人誌に対してこっちは3次元。

2015 8/4 13:20
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<42>圧巻のカジノ場面【マルドゥック・スクランブル】

 冲方丁と言えば、本屋大賞受賞のミリオンセラー『天地明察』以来、世間的にはすっかり時代小説の人ですが、もともとは角川スニーカー大賞の出身。とはいえライトノベルの枠にうまく収まらず、苦労していた頃に放った起死回生のホームランが、2003年の『マルドゥック・スクランブル』全3巻。

2015 8/3 13:12
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<41>宇宙版三国志の興奮【銀河英雄伝説】

 日本の宇宙戦争SF(またはミリタリー・スペースオペラ)と言えば、いちばんの大物は田中芳樹『銀河英雄伝説』(以下『銀英伝』)。1982年から89年にかけて、トクマ・ノベルズから正伝10巻と外伝4巻を刊行。

2015 7/31 13:06
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<40>絢爛たる宇宙戦争【星界の紋章】

 旧ハヤカワ・SFコンテスト最後の入選者は、第17回(1991年)の2人。言語を脳に移植することが可能になった未来を描く「夢の樹が接げたなら」(第2席)の森岡浩之と、妊婦だらけの街を舞台にしたSF設定の本格ミステリ「バルーン・タウンの殺人」(第3席)の松尾由美ですね。

2015 7/30 12:27
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<39>異質な知性との戦い【戦闘妖精・雪風〈改〉】

 きのう紹介した野阿梓が入選第1席を射止めた第5回ハヤカワ・SFコンテスト(1979年)で佳作に選ばれたのが、神林長平「狐と踊れ」。薬を服(の)みつづけないと体から胃袋が逃げ出してしまうという奇妙な未来社会が独特のタッチで描かれる。

2015 7/30 12:25
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<38>時空を超える天使行【兇天使】

 2012年に長編賞としてリニューアル再開された「ハヤカワSFコンテスト」は、今年で第3回を迎える。9月3日に受賞作が決まる予定ですが、もともとは短編SFの公募新人賞。

2015 7/28 13:23
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<37>”司政官”の悲哀【消滅の光輪】

 きのう紹介したTOKON7(1980年の日本SF大会)の仮装企画で、あとひとつ、大ウケだった一発芸はこんなの。前輪だけしかない自転車を押してステージに出てくると、おもむろに一言、「消滅の後輪」。

2015 7/28 13:21
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<36>両性具有社会【闇の左手】

 毎年夏になると、SF界最大のお祭り、日本SF大会が47都道府県のどこかで開催される。54回目を迎える今年の会場は鳥取県米子市なので、愛称は「米魂(こめこん)」(「こん」は「大会」を意味するコンベンションの略)。

2015 7/24 13:50
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<35>日本SFの極北【皆勤の徒】

 ブライアン・W・オールディス『地球の長い午後』や貴志祐介『新世界より』に描かれる遠未来は、変貌しているといっても人類が出てくるので、まだなじみやすい。2011年の第2回創元SF短編賞を受賞した酉島伝法「皆勤の徒」になると、すでに登場人物はだれも人間の姿をしていない。

2015 7/23 10:26
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<34>植物が支配する未来【地球の長い午後】

 奇怪な動植物が跳梁跋扈(ちょうりょうばっこ)する未来--この魅惑的なイメージに関するかぎり、当欄で紹介した2作、貴志祐介『新世界より』と椎名誠『アドバード』はよく似ている。しかし、その理由は、前者が後者を模倣したからじゃなく、両者が同じ原点を共有しているから。

2015 7/22 10:05
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<33>呪力が支配する未来【新世界より】

 きのう紹介した上田早夕里『華竜の宮』と同じく、大きく変貌した遠未来の日本を描くのが、TVアニメ化もされた貴志祐介のベストセラー『新世界より』(講談社文庫)。『華竜の宮』より3年早く、2008年の第29回日本SF大賞を受賞した。

2015 7/21 9:54
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<32>水没する世界【華竜の宮】

 日本SF史上最大のベストセラーと言えば、もちろん、小松左京『日本沈没』(1973年)。光文社カッパ・ノベルスで上下巻合計385万部を売ったというからすさまじい。

2015 7/21 9:52
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<31>超弩級の黙示録SF【ブラックライダー】

 又吉直樹の受賞に沸く芥川賞ですが、直木賞は東山彰良(あきら )の『流(りゅう)』が満場一致でめでたく受賞。「20年に一度の傑作!」という絶賛も飛び出す高評価でしたが、同じ著者の『ブラックライダー』(新潮社)は、その『流』をも凌(しの)ぐ(と大森が勝手に思っている)大傑作。

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