虫の目図鑑
連載

「虫の目図鑑」

生物生態写真家の栗林慧(くりばやしさとし)さんが撮影した昆虫たちが登場するコーナーです。

2020 11/17 14:05
こどもタイムズ

冬越し 気温の変化ない場所で

枯れた草やぶの中で休んでいるキチョウ 

 寒い冬が近付いてくると、昆虫たちは次の春までの長い期間を休むための場所探しを始めます。あるものは成虫のままの姿で、またあるものは卵や幼虫や蛹の姿で、隠れる場所も木の枝や草やぶの中、樹の皮の間、落ち葉の中、石の下、土の中、さらには水の中まで、どこにでもという感じですが、それでもそれぞれの種類が長い期間を安全に過ごすための場所を選んでいるのです。

2020 9/16 13:31
こどもタイムズ

ツクツクボウシ 夏の終わり感じる鳴き声

薄暗い林の中で鳴いているところ

 名前はその鳴き声から付けられたものです。鳴き始めは「ジー」、すぐに「ツクツクボウシ ツクツクボウシ」と10回以上鳴き続けて、「オイヨース オイヨース」と変わり、最後に「ジュー」で終わります。

2020 8/24 13:33
こどもタイムズ

クロヒカゲ ヒカゲチョウの仲間

明るい場所に咲いている百日草の花に来て吸蜜している珍しい姿

 ヒカゲチョウの仲間。あまり日が当たらない林の中をすみかにしています。

2020 7/20 15:20
こどもタイムズ

アケビコノハ 幼虫はアケビの葉を食べる

ナシの汁を吸っているところ。前翅は木の葉に似ているが、後ろ翅は派手な色の目玉模様となっている

 コノハガの仲間で、幼虫がアケビの葉を食べるので付けられた名前です。成虫は休んでいるときにははねをしっかり閉じて、その名のとおり木の葉そっくりに擬態しているので、そこにガがいることに誰も気が付かないくらいです。

2020 6/22 13:46
こどもタイムズ

ミズスマシ 目は上下に4個

仲間たちと泳ぎ回り、たてた波が何かにぶつかって跳ね返ってくるのを触角の付け根にある感覚器官で感じ取って障害物をさけている

 沼や池などの水面で群れをなしてクルクルとすごい勢いで泳ぎ回っている小さい昆虫を見ることがあります。ミズスマシ(水澄まし)と呼ばれる昆虫で、いつも水面に体を浮かせて生活するために、その体は特別にそのような形につくられています。

2020 5/18 13:30
こどもタイムズ

ニイニイゼミ 「裏声」は意図的のよう

樹に止まって鳴いているオス。鳴かずに休んでいるときには針状の口を樹につきさして汁を吸っている

 九州ではニイニイゼミがそろそろ鳴き始める季節になりました。あまり変化のないジージーというだけの声なのですが、よく聞いていると、同じ声でもときどき裏声のように変化するのが分かります。

2020 4/20 14:00
こどもタイムズ

ヒゲナガカワトビケラ 岸辺の草などで見かける

川岸の草にとまって休んでいる成虫

 谷川の岸辺の草などにとまっているところをよく見かけます。夕方から夜にかけて川沿いを飛び回り、灯火にもよく集まってきます。

2020 3/23 13:16
こどもタイムズ

ヤンバルギンモンカ 血を吸わない蚊

左側の竹に開いている穴に向かって、飛びながら卵を放り込もうとしているところ

 蚊は人の血を吸うので嫌われ者ですが、中には血を吸わない種類もいます。このヤンバルギンモンカも血を吸わない種類で、竹やぶにすみ、花の蜜や植物からにじみ出た樹液などを飲んで生活しています。

2020 2/17 16:46
こどもタイムズ

ツノトンボ 実はアミメカゲロウの仲間

草にとまっているところ。触角がとても小さいトンボとことなり、長い大きな触角が特徴

 一見すると大きな触角をもったトンボに見えますが、姿がトンボに似ているので付けられた名前で、トンボの仲間ではなくアミメカゲロウの仲間なのです。 環境の良い田舎の野原には普通にいる昆虫なのですが、もともと数多くいるものではなく、ときどき草などにとまっているところが見つかるくらいで、トンボのようにさかんに空中を飛び回ることもありません。

2020 1/20 13:46
こどもタイムズ

ミツバチ 日本には2種類

ツバキの花に入り込んで蜜をなめているところを、小さいレンズを使って花の中側から撮影した

 ミツバチは日本には2種類います。ニホンミツバチはもとから日本にすんでいるハチですが、セイヨウミツバチは昔ヨーロッパから輸入されたもので、体が大きく蜜をたくさん集めてくるので、現在おもに飼育されているのは、このハチの方です。

2019 12/16 13:03
こどもタイムズ

クスサン オスの触角、羽毛状に

オスの頭部。この複雑な触角を使って、メスが出す匂い物質(フェロモン)を嗅ぎ取る

 秋に出てきて、夜よく街灯に来ているのを見かける大きいガです。オスの触角はこの写真で見るように見事な羽毛状になっていますが、メスの触角はまばらなくしひげ状になっています。

2019 11/18 13:26
こどもタイムズ

トックリバチ 土で巣作り

捕まえたガの幼虫に、尻の針を使って麻酔注射をして巣に運ぶ

 酒を入れる徳利に似ている巣を作ることから付けられた名前です。巣を作るときには、場所をきめると、まず水を飲んで乾いた土のところに飛んで行き、そこに水を吐き出して、土を軟らかくこねてから口にくわえて飛んで行きます。

2019 10/21 14:19
こどもタイムズ

ヒラタドロムシ 水中のペニー銅貨

水中の石の上にいるメス。産卵のために水中に入ってきたもので、からだにはまだ空気が付いていて白くなって見える

 渓流の浅い水の中にある石を持ち上げてひっくり返してみると、そこに1センチ足らずの楕円形の平たいものがくっついているのを見ることがあります。そのまま水につけると、石の裏側に隠れるように動いていくので、はじめてそれが虫だということが分かります。

2019 9/16 13:18
こどもタイムズ

クロアゲハ 「赤い角」を隠す幼虫

角を出した幼虫。通常は頭の上のところに畳み込まれて見えないが、刺激を受けると、風船がふくらむように飛び出して、同時に強い異臭を発射する 

 黒い揚羽蝶なのでクロアゲハという名前が付けられています。本州から南の方に棲んでいて、春4月ごろから夏の8月くらいまでにその姿を見ることができる、となっていますが、最近の地球温暖化の影響で、もしかしたらもっとずっと北の地方でも見られるようになっているかも知れません。

2019 8/19 14:18
こどもタイムズ

ベッコウハゴロモ 幼虫の姿 天女の羽衣

植物の汁を吸っている成虫の群れ。何種類もいるハゴロモの中で、からだの色がべっこう色をしているのでベッコウハゴロモと名付けられた

 体長が1センチほどの大きさの昆虫です。ハゴロモという名前は成虫ではなく、幼虫の姿から付けられたものだと思われます。

2019 7/15 14:32
こどもタイムズ

スズバチ 泥を運んで巣を作る

地上で見つけた良い土で塊を作っているところ

 木の枝や岩陰、家の壁などに5~10センチほどの泥の塊があるのを見ることがあります。その泥の塊がスズバチの巣です。

2019 6/17 13:57
こどもタイムズ

モモチョッキリ モモの枝を切る害虫

モモの実に長い口で穴(あな)を開けている。穴ができると、その中に卵を産みつける

 モモの実が大きく育ち始める今頃の季節、その実の付け根近くの小枝が何者かによって切られて、実がぶら下がっているのを見ることがあります。その犯人がこの昆虫なのです。

2019 5/20 15:12
こどもタイムズ

コシマゲンゴロウ 農薬などで、すめなくなる

水中で草にとまって休んでいるところ

 水生昆虫のゲンゴロウの仲間は日本に130種類ほどいるといわれています。僕が子どもの頃は、田んぼや畑のまわりにある小さい池にたくさんいました。

2019 4/16 13:44
こどもタイムズ

コロギス 夜行性。木の上にすむ

触角がとても長く、これで周りの様子を感じ取ったり、獲物を見つけたりしているようです

 「コロギス」。この少し変わった名前は、そのからだが同じバッタの仲間のコオロギとキリギリスの両方の特徴をあわせ持っているので、名付けられたのだそうです。

2019 3/18 13:16
こどもタイムズ

シロスジカミキリ 捕まえると「キイキイ」と音

昆虫のからだは全身が堅い外骨格でできているので、カミキリムシの顔も動かせるのは口と触角だけ

 カミキリムシは日本に約700種類もいると言われていますが、その中でこのシロスジカミキリは体長が5センチもある一番大きなカミキリムシです。 主にすんでいる場所はクヌギやコナラなどの木が茂る雑木林の中です。

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