文芸時評
連載

「文芸時評」

「文芸時評」に関するこれまで扱われたニュース一覧を最新順に掲載しています。

2020 4/1 3:00
文化

砂川文次「臆病な都市」/松原俊太郎「ほんとうのこといって」

 砂川文次「臆病な都市」(「群像」4月号)は「新型感染症」をめぐる物語である。だが今現在、世界中で猛威をふるっている新型コロナウイルスのことではない。

2020 3/1 3:00
文化

古川真人「生活は座らない」/崔実「pray human」/高山羽根子「首里の馬」

 「群像」3月号に「背高泡立草(せいたかあわだちそう)」で芥川賞を受賞した古川真人の受賞第一作「生活は座らない」が早くも掲載されている。とある日曜日、大学時代の知人と久しぶりに会って上野の博物館に行き、神田、神保町と移動して酒を呑(の)んでいるところにもうひとりが合流し、更(さら)に二人加わって、三十代の男たち五人が延々とアルコールを摂取しながら他愛(たわい)ないお喋(しゃべ)りに興じるという、ただそれだけの話なのだが、これが非常に面白い。

2020 2/1 3:00
文化

「無理して受賞作」の是非 芥川賞選考の島田発言をめぐって

 第162回芥川賞は古川真人「背高泡立草(せいたかあわだちそう)」(「すばる」2019年10月号)が受賞した。作品については初出時にこの欄で取り上げたので、あらためては述べない。

2020 1/1 3:00
文化

村上龍「MISSING 失われているもの」/今村夏子「的になった七未」

 文芸誌はすでに2020年1月号である。実際に年が明けてから発売されるのは次号なので、例年、各誌では二カ月にわたって「新年」にちなんだ記事や特集が組まれることになる。

2019 12/1 3:00
文化

「青いポポの果実」/「奈落」/「星月夜」/「最高の任務」

 デビュー作「いかれころ」で三島由紀夫賞を受賞した三国美千子の第二作「青いポポの果実」(「新潮」12月号)は、自分のことを「僕」という小学五年生の女の子ナナの視点から、家族や近隣に住む親戚たちのさまざまな行状が語られる。「いかれころ」では四歳の女児を通して世界を描きつつ、語り手の現在は実は数十年後にあることが途中で明かされるが、本作も「僕」が「わたし」になって「夫の男」とのみ書かれる異性と結婚もしている時点からの回想であったことが最後まで読むとわかる。

2019 11/1 3:00
文化

中西智佐乃「尾を喰う蛇」/宇佐見りん「かか」

 今年も新人賞の季節がやってきた。すばる文学賞は高瀬隼子「犬のかたちをしているもの」(「すばる」11月号)。

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