新ガリバー旅行記
連載

「新ガリバー旅行記」

<2000年7~8月に本紙朝刊に掲載された中村哲医師の寄稿連載随筆「新ガリバー旅行記」(全50回)>

2000 8/31 6:00
九州ニュース

新ガリバー旅行記(50) 終わりなき旅【中村哲医師寄稿】

 生きるとは旅である。芭蕉やガンジーやファーブル先生も同じことを述べている。

2000 8/30 6:00
九州ニュース

新ガリバー旅行記(49) 不老不死の国【中村哲医師寄稿】

 世界一の長寿国・日本で、なぜ皆が幸せな気分になれないか、その答えはスウィフトが二百五十年前にガリバー旅行記に語らしめている。医師でもあるガリバーは、不死の人が生まれる国にゆき、興奮してぜひ自分もあやかりたいと願う。

2000 8/29 6:00
九州ニュース

新ガリバー旅行記(48) 大人の国・小人の国【中村哲医師寄稿】

 ガリバーの作者、スウィフトの慧眼(けいがん)のひとつは、人間を縮小したり拡大したりしてどう見えるかという、奇想天外な世界を見せたことである。有名な小人の国・大人の国の話は決して単なるお伽噺(とぎばなし)ではない。

2000 8/28 6:00
九州ニュース

新ガリバー旅行記(47) 長寿【中村哲医師寄稿】

 パキスタンの北部、フンザは昔から長寿で有名な所である。これは水のせいだとか、程よい粗食のせいだとか、諸説があって興味をそそる。

2000 8/26 6:00
九州ニュース

新ガリバー旅行記(46) 心気症【中村哲医師寄稿】

 私が日本に戻って現地のことを述べても、ピンとくる者が少ない。一九九五年、日本は病原性大腸菌騒ぎの渦の中、「いったい何千人死亡したのか」とある医師に尋ねて、不快に思われたことがある。

2000 8/25 6:00
九州ニュース

新ガリバー旅行記(45) 同文同様【中村哲医師寄稿】

 日本に対するパキスタンのイメージは一般に良いが、正確な知識はあまりない。山の中で或(あ)る青年から、「日本に行きたいが、歩いて何日かかりますか」と真剣に質問されて驚いた。

2000 8/24 6:00
九州ニュース

新ガリバー旅行記(44) 親日【中村哲医師寄稿】

 ペシャワルの人々は日本人に親しみを持っている。アフガニスタン、パキスタン全体が日本びいきでこのため私たちペシャワール会の活動がどれだけやりやすかったか、計り知れない。

2000 8/23 6:00
九州ニュース

新ガリバー旅行記(43) 二十世紀最悪の旱魃【中村哲医師寄稿】

 先にアフガニスタンの大旱魃(かんばつ)について触れた。飲料水欠乏による赤痢などでバタバタと犠牲者が出るのを見て、あわて始めたのが六月。

2000 8/22 6:00
九州ニュース

新ガリバー旅行記(42) 他人の偏見【中村哲医師寄稿】

 「鉄の女」と言われた元英国首相・サッチャー女史は、一九九一年十一月、ソ連が崩壊した時、奇妙な発言をした。 当時、イスラム過激派の国際テロが盛んで、「さもありなん」との程度で理解されたが、ペシャワルから見ると、意味深長である。

2000 8/21 6:00
九州ニュース

新ガリバー旅行記(41) タリバンの「健全」【中村哲医師寄稿】

 キリスト教徒である私がイスラム原理主義の急先鋒(せんぽう)、タリバンに一種の同情を寄せているのは奇妙だが、これには訳がある。 八年前の一九九一年十一月、ソビエト連邦が崩壊した。

2000 8/19 6:00
九州ニュース

新ガリバー旅行記(40) パソコン狂時代【中村哲医師寄稿】

 今世界ではひとつの妖怪(ようかい)が徘徊(はいかい)している。パソコン、インターネットという妖怪が。

2000 8/18 6:00
九州ニュース

新ガリバー旅行記(39) 識字率の神話【中村哲医師寄稿】

 文化とは何だろうか。ふと考えたのは、ヒンズークシの山中を羊飼いに連れ添って単身歩いていた時だ。

2000 8/17 6:00
九州ニュース

新ガリバー旅行記(38) 教育という迷信【中村哲医師寄稿】

 アフガニスタンの山岳地「秘境」ヌーリスタンのワマ地方にも、わがPMS(ペシャワール会医療サービス)の診療所がある。高度二五〇〇メートル、外国人はほとんど入らない。

2000 8/16 6:00
九州ニュース

新ガリバー旅行記(37) アヘン【中村哲医師寄稿】

 パキスタンにおける阿片(あへん)の流行は一九八〇年ごろから始まった。一時は深刻な社会問題となった。

2000 8/15 6:00
九州ニュース

新ガリバー旅行記(36) ハンセン病のルーツ【中村哲医師寄稿】

 最新の研究によると、ハンセン病のルーツはインド亜大陸・西北部で、元来は局地的な風土病だったらしい。エジプトのミイラに実証されるハンセン病は、アレキサンダー大王の東征、インド攻略(前三二六年)以後で、感染したマケドニア兵が地中海世界にもたらしたと言われている。

2000 8/11 6:00
九州ニュース

新ガリバー旅行記(34) 偏見の起源【中村哲医師寄稿】

 近代科学以前、ハンセン病も天罰や悪霊のせいだとされた。「うつる」という言葉自身が、その面影を留(とど)めている。

2000 8/10 6:00
九州ニュース

新ガリバー旅行記(33) ハンセン病【中村哲医師寄稿】

 わがPMS(ペシャワール会医療サービス)の主な活動のひとつは、パキスタン北西辺境州でのハンセン病診療を担うことである。若い人のために若干説明しておこう。

2000 8/9 6:00
九州ニュース

新ガリバー旅行記(32) 日本のテキストに絶句【中村哲医師寄稿】

 一九八三年、私はペシャワル赴任に先立って「熱帯医学」を修めるため、英国のリバプール・熱帯医学校に学んだ。 学校では、世界各地からつわものが集まり、彼らとの交流も、その後の働きに大いに役立った。

2000 8/8 6:00
九州ニュース

新ガリバー旅行記(31) やさしさ【中村哲医師寄稿】

 ペシャワルの犬はかわいそうだ。子供たちは犬と見ると、小石を投げる。

2000 8/7 6:00
九州ニュース

新ガリバー旅行記(30) 風土差と適応【中村哲医師寄稿】

 所かわれば品かわる。風土性というものは確かにある。

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