コーナー

「伝える 備える」

熊本地震、雲仙普賢岳大火砕流、熊本豪雨…。災害に備えるため、復興の現状や教訓、人々の営みを様々な視点から報告します。

2021 9/26 6:00
社会気象

予報“吹き飛ばした”2台風 再認識できた「難しさ」…だから備えを

台風14号の経路図

 台風の進路予想はまことに難しい-。気象関係者を悩ませる出来事が2年続けて発生した。

2021 7/16 6:00
社会

災害弱者の避難計画、実効性は 対象施設の57%策定、運用に不安も

九州7県の避難確保計画の策定状況

 浸水、土砂災害の恐れがある区域の社会福祉施設や医療機関が避難場所などを定める「避難確保計画」の九州7県での策定状況が57%となった。全国平均は66%で、本年度中の達成を目指す国はスピードアップを求める。

2021 7/14 6:00
社会熊本

母が守った球磨村唯一の焼酎蔵 仏前に誓う柱と梁からの再建

「渕田酒造本店」7代目の渕田嘉助さん。蔵には仕込み用のかめなどが今も散乱している=3日、熊本県球磨村

 昨年7月4日未明の熊本豪雨で被災した球磨焼酎の蔵元「渕田酒造本店」=熊本県球磨村一勝地=の7代目、渕田嘉助さん(73)が、1年を経て再建への一歩を踏み出す。あの日、洪水で特別養護老人ホーム「千寿園」に入所していた母勝子さん=当時(93)=を亡くし、焼酎蔵が全壊して丹精込めた焼酎も流された。

2021 7/7 6:00
社会福岡

氾濫見つけたらチャットで報告 市民の目で防げ二次被害

福岡県久留米市の防災チャットボットの実験画面。市民に情報を提供してもらい、迅速に共有する狙いだ

 筑後川の中流域にある福岡県久留米市の市街地は、2018~20年の3年連続、支流から水があふれる「内水氾濫」に見舞われた。想定外の豪雨で支流から本流へ水を流せなかったためだが、低地にも住宅が広がり、アスファルトが増えるなど都市化が進んだことで水を処理できず、「冠水被害」につながった。

2021 7/5 6:00
熊本社会

災害時の安全確保へ「新しい避難の形」 キーワードは民間と広域

熊本県球磨村の神瀬多目的集会施設は指定緊急避難所だったが、昨年7月の豪雨で天井まで水没した=2020年7月23日

 昨年7月の熊本豪雨では、川沿いの指定避難所で浸水被害が相次いだ。熊本県内の被災自治体は見直しを進めたが、適地が少ない山間部では、浸水や土砂災害の恐れがある区域内の施設を指定したケースもある。

2021 7/5 6:00
社会福岡熊本大分連載

「集落とともに」模索続ける被災地 立ち退きも…痛み伴う地域の安全

今後について話し合う大分県日田市小野地区の「すずれ元気村」の石井幹夫村長(左)と安東宣子さん。後方は土砂崩れの跡

 球磨川流域での豪雨災害によって、2009年にいったんは中止されたダム建設が動きだした。一部エリアが水没する可能性がある熊本県五木村は、一昨年整備した宿泊施設の撤去を迫られることを懸念。

2021 7/4 6:00
社会

「ダムも堤防も効果なかった」流域治水を模索する長野で見えた課題

国が遊水地整備を計画する千曲川岸の畑でリンゴの手入れをする高橋恒善さん(右)と美代子さん=6月23日、長野県中野市上今井

 2020年7月の熊本豪雨など大規模な水害が相次いだことを受け、国は「流域治水」を打ち出した。ダムや堤防といった従来型の公共事業だけでなく、遊水地の整備や土地利用規制などの対策を総動員。

2021 7/4 6:00
社会連載

復旧決めたくま川鉄道、不通続くJR肥薩線…「地域の足」再開の鍵は

球磨川のそばを走るJR肥薩線。大きく傾いたレールが被害の大きさを物語る=6月14日、熊本県球磨村

 球磨川沿いを、歴史ある2本の鉄道が走る。JR肥薩線と第三セクターくま川鉄道。

2021 7/3 6:00
熊本社会連載

「10、20年分の過疎化が一気にきた」豪雨被災地、集落の再生遠く 

球磨川沿いの自宅跡で住まい再建を思案する宮本道男さん=6月下旬、熊本県八代市坂本町

 熊本県球磨村の仮設住宅で仮屋元(もとし)さん(77)、民子さん(74)夫妻は防災無線に耳を澄ませた。 梅雨入り間もない5月20日夜。

2021 6/27 6:00
福岡熊本社会

線状降水帯「ここ数年で巨大化」九州今後も高まるリスク

水害に遭いやすい九州の特徴

 昨年7月に九州を襲った記録的豪雨は、積乱雲が帯状に連なって次々と雨を降らせる「線状降水帯」が原因だった。現地調査に当たった九州大の小松利光名誉教授(防災工学)は温暖化で線状降水帯の規模が大きくなりつつある上に、九州は地理的特徴から被害が大きくなりやすく「受難の時代を迎えている」と指摘する。

2021 6/26 6:00
社会熊本

豪雨で犠牲「おじちゃん」夫婦の田んぼ託され…田園風景の再生を夢見る

豪雨後に荒れ果てた田んぼを見て回る西弘敬さん=4日、熊本県人吉市

 昨年7月4日の熊本豪雨で球磨川が氾濫し、熊本県人吉市の農業西弘敬さん(44)は自宅や農機具が水に漬かり、青々とした水田は茶色に染まった。「復旧できるのか…」と悩んでいた時、亡くなった近所の老夫婦の田んぼを託された。

2021 6/25 6:00
熊本社会

豪雨被災地、仮住まいの孤立深まる コロナで交流会中止、訪問制限

1人で暮らす仮設住宅でテレビを見る山口道人さん=17日、熊本県球磨村

 昨年7月の熊本豪雨の被災地では、仮設住宅や公営住宅でなお被災者3749人(5月末現在)が仮住まいを余儀なくされている。高齢者らの健康悪化や孤独死を防ごうと、自治体やボランティアによる交流会や訪問活動が続けられてきたが、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、交流会はたびたび中止に。

2021 6/21 6:00
社会熊本経済

被災運休の鉄道マン、代替バス通じ知った地域のくま鉄愛

高校生を代替バスに誘導する村松幸弘さん=9日、熊本県錦町

 昨年7月の熊本豪雨で被災して運休中の第三セクター、くま川鉄道(くま鉄)の社員たちが、代替バスの運行支援に奮闘している。鉄道運転歴30年以上の村松幸弘さん(64)もその一人だ。

2021 6/20 6:00
熊本社会

村唯一の診療医、被災後も守り続ける“心と体のよりどころ”

村唯一の診療所で、患者と笑顔で会話する医師の橋口治さん=14日、熊本県球磨村

 死者・行方不明者67人を出した昨年7月の熊本豪雨から、もうすぐ1年。25人が犠牲になった同県球磨村で唯一の医師橋口治さん(70)は被災前から20年以上、村の医療を守り続けている。

2021 6/6 6:00
社会長崎

大火砕流の観測最前線「危機感伝えきれなかった」

雲仙・普賢岳の噴火を振り返る中田節也さん=5月24日、茨城県つくば市

 長崎県の雲仙・普賢岳で1991年に43人の犠牲者を出した大火砕流の発生当時、最前線で観測に奔走した気鋭の研究者がいた。当時の九州大助手で現在、防災科学技術研究所火山研究推進センター(茨城県つくば市)のセンター長を務める中田節也さん(68)。

2021 6/4 6:00
社会長崎

犠牲消防団員の妻「残された子が家庭持てた」あの日と同じ雨空に報告

追悼式典で遺族代表のあいさつを行う大町寿美さん=3日午前10時27分、長崎県島原市(撮影・穴井友梨)

 長崎県雲仙・普賢岳の大火砕流発生から3日で30年を迎えた。遺族や住民は犠牲者を悼み、災害を後世に刻むことを誓った。

2021 6/4 6:00
社会長崎

「災害の時代」最初の大規模災害 ボランティア、基金など先駆け

普賢岳で頻発した火砕流。住民たちを脅かした=1991年10月4日、島原市六ツ木町から

 1990年11月から5年7カ月にわたった長崎県雲仙・普賢岳の噴火活動は、「災害の時代」と呼ばれる平成に入って最初の大規模災害となった。長期避難を余儀なくされた被災者の生活支援や再建など課題が浮き彫りになる一方、災害ボランティアなどの先駆的な活動も生まれた。

2021 6/4 6:00
社会長崎

大火砕流を「過去」にしない…記憶の継承を花に託す消防団OB

北上木場農業研修所跡地に花を並べる喜多淳一さん=3日午前9時ごろ、長崎県島原市(撮影・佐藤雄太朗)

 雲仙・普賢岳の麓、北上木場農業研修所の跡地。3日朝、かっぱ姿の喜多淳一さん(68)は次々と鉢植えの花を並べた。

2021 6/4 6:00
長崎社会

災害報道の質を高めるのが責務 6・3に改めて誓う

普賢岳で発生した最大規模の火砕流。熱風に巻き込まれて43人が犠牲になり、家屋などが焼失した=1991年6月3日、長崎県深江町(現南島原市)

 3日午後4時8分、普賢岳麓の「定点」で、時折強まる風雨の中、雲に隠れた山頂を背に黙とうをささげた。 報道機関にとって火砕流を正面から撮影できる場所だった。

2021 6/3 22:11
長崎社会

大火砕流30年…午後4時8分のサイレンに誓った記憶の継承、祈った鎮魂

報道陣の取材拠点だった「定点」を訪れ、献花する遺族=3日午後1時すぎ、長崎県島原市(撮影・佐藤雄太朗)

 長崎県雲仙・普賢岳で消防団員や警察官、報道関係者ら43人が犠牲になった大火砕流から30年となった3日、地元の島原市では各地で追悼行事が営まれた。この日は、犠牲者の鎮魂と災害の記憶の継承を誓う「いのりの日」。

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