
「罪と更生」 (3ページ目)
刑罰の意味とは何か。刑事司法は、社会はどう変わるべきなのか。さまざまな角度から「罪と更生」について考える連載。
【再起を支える】(8)考えてもらうために 性犯罪者プログラム
「事件を繰り返さないために、あなたはどうしますか」。福岡保護観察所の保護観察官野田採途子(さとこ)(34)が性犯罪を犯した男に問い掛けた。
【再起を支える】(6)変革の波に惑う現場 保護観察官
「テルオ(仮名)は目標とかあるや」 「高校落ちたけん、来年もう一回受ける」 3月下旬、福岡保護観察所の面接室。保護観察官の北川皇史(43)は、家庭裁判所の審判で保護観察処分が決まったばかりの少年と向き合った。
【再起を支える】(3)「さらし者」の危険は 社会貢献活動
「お兄ちゃんイケメンやね」「若いけん、力のあって助かるわあ」 福岡県内のターミナル駅に近い高架下の通路。白髪のお年寄りに交じって、茶髪の若者たちがデッキブラシで路面の汚れを落としていた。
【累犯を断つ】(6)取調室に変化の兆し
検察官の取り調べを録画した映像に、福祉の専門家が口を挟んだ。「質問を畳み掛けてはいけません」「相手が答え始めるのを気長に待ちましょう」 10月14日、東京・霞が関の東京高検会議室。
【累犯を断つ】(5)福祉の助けに橋渡し
病院に勤めていた社会福祉士の麻田舞子(32)=仮名=が、男ばかり1600人が服役する福岡刑務所の非常勤職員になったのは6月のこと。受刑者が社会復帰するにあたって、福祉の支援が必要かどうかを専門職の立場で見極め、橋渡しをする仕事だ。
【累犯を断つ】(4)「安住の地」を探して
つえをつき、右足を引きずって福岡刑務所の門を出た宮本良明(43)=仮名=に、伊豆丸剛史(35)は声を掛けた。 「檻(おり)の中の生活はもうやめましょう。
【累犯を断つ】(2)見逃されてきた障害
支離滅裂な文だった。 「私はありがとうです/私を仕事がしたいです/私に東京駅横兵駅を保護行きます/私は窃盗をアパート悪いすみません/私は元気ですか」 福岡高裁で14日、懲役10月、保護観察付き執行猶予5年の判決を受けた村木道夫(64)=仮名。