
「風向計」 (32ページ目)
西日本新聞の論説委員や編集委員をはじめベテラン記者が担当するコラム。
どこか、ゆがんでいる 編集委員 佐藤 倫之
社会現象とも思える、この背反する動きをどう受け止めるべきか、考え込む。 前文部科学省事務次官の前川喜平さんと、ゆとり教育で知られる同じ文科省の元官僚、寺脇研さんのペア講演会が各地で盛況だ。
勝算なき特攻、現場の声 編集委員 上別府 保慶
日本の敗戦まであとわずかだった1945年の8月2日。まだ11歳の皇太子だった天皇陛下は、疎開先の栃木県日光へ講話をしに訪れた大本営の有末精三陸軍中将に一言、ある質問をされた。
「福岡野球殿堂」の夢 編集委員 安部 裕視
福岡ソフトバンクホークスが4月、「FUKUOKA超・ボールパーク宣言」を表明した。既にさまざまな演出で華やかなエンターテインメント空間をつくり出しているヤフオクドームとその周辺施設を、球団の福岡移転30周年を機に大改修し、よりエンタメ性を高めるという。
「普通」という名の暴力 論説委員 岩田 直仁
〈闘うすべを学ばないかぎり、自分の顔をもつことはできないのよ〉。フィンランドの作家、トーベ・ヤンソンさんの小説「ムーミン」シリーズには、心に響く言葉が無数にある。
日本語で学べる意義 デジタル編集チーム 田代 芳樹
ノーベル物理学賞を2008年に受賞した益川敏英・京都大名誉教授は、堅いイメージの物理学者らしからぬユニークな言動でも知られる。 その最たるものはスウェーデンのストックホルムで行われた受賞者記念講演だろう。
「ひろしま」熱演しのぶ 編集委員 上別府 保慶
宝塚歌劇団の娘役だった月丘夢路さんは、その「たぐいまれな美貌」によって、戦時中から映画に出てヒットを飛ばしたスターだった。戦争に負けた日本が主権を回復した1952年、松竹に所属する月丘さんのもとへ、広島原爆がテーマの映画出演の話が舞い込んだ。
男が声を上げる時だ 編集委員 井手 季彦
昨日のこの欄で、自宅に来た取材先の男性に玄関先で「記者なら開けろ」と迫られて怖い目に遭ったと、酒匂純子生活特報部次長が書いていた。20代当時の体験とはいえ、それを今語ることも取材対象との人間関係が絡む記憶を掘り返すことであり、つらい作業ではなかったか。
台風一過?青空はどこ 生活特報部次長 酒匂 純子
先日この欄で、相撲の女人禁制について「あいまいさを良い頃合いで抱えるという考えがあってもいいのでは」と書いたが、これはあいまいではだめだ。セクハラである。
あしたのジョーの原点 編集委員 上別府 保慶
「あしたのジョー」のちばてつやさん(79)がビッグコミックに連載している漫画エッセー「ひねもすのたり日記」で、少年時代に旧満州から命がけで引き揚げた思い出を描いている。家族と暮らしていた奉天(現・中国瀋陽市)の社宅にソ連兵が押し入り、ある社員の妻が暴行され半狂乱になる話などが出てくる。
感動、熊本のゴルフ愛 編集委員 安部 裕視
今年もまた、熊本県出身の女子プロゴルファーたちの姿と言葉に胸を打たれた。2年前の熊本地震の影響が残る当地で15日まで開かれた、ツアートーナメント恒例のKKT杯バンテリン・レディース。
ITと「隗より始めよ」 編集委員 上別府 保慶
縁あって、この春の卒業式と入学式を何度か見る機会があった。すると祝辞では判を押したようにと言っては失礼ながら、どの先生方も「君たちは大変な時代に直面している」と若者に呼びかける。
大相撲とお住まうさん 生活特報部次長 酒匂 純子
命にかかわる緊急事態に「女性は土俵から下りて」と言うのが論外なのはさておき、盛り上がっている大相撲の女人禁制問題は、突っ込みどころ満載だ。 ちびっこ相撲に「女子のけがが多い」という理由で女子が出場できなくなったが、男子のけがはいいのか。
フランス参加 なぜ? 編集委員 井手 季彦
2003年、米国と英国を中心とした有志連合は、大量破壊兵器の保有を理由にイラクを攻撃した。このとき強く反対し「査察を通してイラクの軍縮を進めよう」と主張したのがフランスだった。
被災地に咲く民泊の夢 熊本総局長 助清 文昭
熊本県益城町でうれしい話を聞いた。赤井集落を訪ねた際に出会った城本聖也さん(74)、真澄さん(68)夫妻は熊本地震を経て、ある夢を追い始めたという。
「親分」を見放す日 社会部次長 相本 康一
政と官の関係がこれほど問われた国会審議も珍しいだろう。中でも、森友問題を巡る自民党の和田政宗参院議員と太田充財務省理財局長のやりとりが忘れられない。