モノが語る戦争
コーナー

「モノが語る戦争」

戦地からの手紙、犬の毛皮で作った防寒着…嘉麻市碓井平和祈念館が収蔵する約8000点の戦争資料と向き合ってきた学芸員・青山英子さんが、「モノ」から見えてくる戦争の実相を紹介します。

2021 8/5 5:55
福岡

俘虜用郵便葉書 山ブドウで書いた文字

俘虜用郵便葉書(往信)の表面

 ロシア語の文字が並ぶはがきは、アジア太平洋戦争終戦後にソ連軍の捕虜となりシベリアに抑留された元日本兵が、家族に宛てた「俘虜(ふりょ)用郵便葉書」である。発見時の記録によれば、インクもペンもなく、山ブドウの実を絞って葦を削ったペンで書かれたという。

2021 7/22 6:00
福岡

弾雨の下で手綱引く…兵にとって馬は戦友

碓井町(現嘉麻市)から出征した馬を祝う幟

 幅44センチ、長さ150センチの絹地に旭日と山形線、「祝出征軍馬西山号」と書かれた幟(のぼり)は、碓井町(現嘉麻市)から戦争に駆り出された馬を祝う幟である。時期は不明であるが農耕馬であったと推測される。

2021 7/8 6:00
福岡

自治体の動員業務書(下) 召集時、感染症を警戒

「動員実施業務書」(左)で、将兵召集に関する役場職員の業務が示されたページ。細かく修正、加筆された跡が残る

 朱色の山形線が印刷された封筒は、将兵の召集に当たって管轄の警察署長から町村長に送付される令状用の封筒である。戦時動員の末端業務は町村役場が担当した。

2021 6/24 17:30
福岡

自治体の動員業務書(上) 迅速対応や防諜求める

二瀬町(現飯塚市)で使われていた動員実施業務書の表紙

 朱書きで「秘」と印字された冊子は、自治体の戦時動員に関する業務規定を記した二瀬町(現飯塚市)の兵事主任用「動員実施業務書」である。保管者欄には、「二瀬町」の部分が手書きで「二瀬町長」と記されている。

2021 6/10 6:00
福岡

燕に託した。日本に残した娘への思い

「比島戦犯死刑囚作 つばめ」の楽譜表紙(右)と、4番までの歌詞が記された楽譜

 「この歌はラヂオでお聞きになったことと思いますが、戦犯死刑囚としてフィリッピンにおられる鳩貝吉昌と云う小父(おじ)さんが、日本に待っておられる幸(みゆき)さんと禮子さんの2人のお嬢さんへのせつない心を、『つばめ』によせて歌われたものです」。

2021 5/13 11:30
福岡連載

入浴や労働、判決、面会 巣鴨版画集(下)

「巣鴨版画集」に描かれた戦犯たちの日常風景。入浴する男たちと監視する米兵の姿

 入浴する男たちと監視する米兵の姿。アジア・太平洋戦争終戦後、巣鴨プリズンに収監された戦犯たちが制作した「巣鴨版画集」の「巣鴨三十六景」と題した36枚の版画から、戦犯たちの日常がうかがえる。

2021 4/22 11:45
福岡連載

鉄格子と砂時計と戦犯 巣鴨版画集(中)

「巣鴨版画集」の表紙。鉄格子の上に書かれた題字を挟んで砂時計と両手を縛られた男の姿が描かれている

 1945(昭和20)年に終戦を迎えたアジア・太平洋戦争の戦争犯罪の罪を問われ、巣鴨プリズン(東京拘置所)に収監された戦犯たちの日常を描いた「巣鴨版画集」。表紙には、鉄格子の上に書かれた題字を挟んで、半分以上の砂が下に落ちた砂時計と両手を縛られた男の姿が描かれている。

2021 4/8 6:00
福岡社会連載

死刑囚たちのための花祭り 巣鴨版画集(上)

釈迦の誕生を祝う花祭りを描いた、「巣鴨版画集」の作品。絞首刑の判決を受けた死刑囚のために教誨師の田嶋隆純が行った灌仏会の光景だ

 両手で天と地を指す小さな仏像を前にして釈迦(しゃか)の誕生を祝う花祭りを描いた版画。アジア・太平洋戦争で戦争犯罪を問われ、絞首刑の判決を下された死刑囚たちのために教誨(きょうかい)師の田嶋隆純が行った灌仏会(かんぶつえ)の光景だ。

2021 3/25 11:30
福岡社会連載

新兵の生活や訓練記録 水兵修業記念アルバム

佐世保第二海兵団第十六分隊の修業記念アルバム「四等水平修業記念」。新兵たちがずらりとつられたハンモックで眠る様子(右上)も

 ずらりとつられたハンモックで眠るのは佐世保海兵団の新兵たち。海軍の艦上での生活を想定した就寝スタイルだ。

2021 3/19 13:07
福岡社会連載

空襲への備え、詳細に 婦人雑誌「主婦之友」(下)

婦人雑誌「主婦之友」の裏表紙。「主婦の防空覚え書」として、空襲被災後の必需品を防護するよう呼びかけている

 米軍の本土空襲が本格化してきたアジア・太平洋戦争末期の1945(昭和20)年3月には「国民義勇隊組織に関する件」が閣議決定され、少年少女を含む幅広い年代の国民が本土決戦に向けて組織されることになった。同月に発行された「主婦之友」は、女性たちにも戦闘員としての自覚を促している。

2021 2/25 11:30
福岡連載

呼びかけた「頑張り生活」とは 婦人雑誌「主婦之友」(上) 

婦人雑誌「主婦之友」の表紙

 「防空敢闘」と題された表紙に描かれているのは、バケツの水で消火活動に奮闘する女性たち。アジア・太平洋戦争末期の1945(昭和20)年3月に発行されたこの雑誌は、大正・昭和期の代表的な婦人雑誌「主婦之友」3月号(A5判よりやや大きい菊判、53ページ)である。

2021 2/11 16:19
福岡

「米英やっつけるために勉強を」父から息子に激励便り 硫黄島から

硫黄島の陸軍中尉、伊藤登から息子に届いた往復書簡。「米英をやっつけるために勉強するんですよ」など励ましの言葉が書き込まれている

 「白い息をはき、着物は三枚、それにまききゃはんをして学校にかよっています。

2021 1/28 15:16
福岡

「隣の奴は死に」シベリア抑留生活描いた画集

吉川末広氏がシベリアでの抑留体験を描いた画集。「入浴」の様子。月に1回、わずかばかりの湯を分け合った。

 「三人で桶(おけ)一杯の湯はなさけない」「入浴は月に一度あるばかり」。広い浴室でわずかの湯を囲み沐浴(もくよく)する男たちは、アジア太平洋戦争終戦後にソ連軍の捕虜となりシベリアに抑留された日本兵だ。

2021 1/14 15:26
福岡

「零下四十度までは作業」極寒のシベリアで労働…抑留描いた水彩画

吉川末広氏がシベリアでの抑留体験を描いた画集。鉄道の枕木となる材木の伐採風景

 雪積もる針葉樹の森で2人がかりで鋸(のこぎり)をひき大木を倒す男たち。色紙大の和紙に描かれた風景は「シベリア抑留の思い出」と題された画集の一枚だ。

2020 12/17 14:50
福岡

まるで観光案内 第1次大戦後の刊行物「南洋群島概要」

表紙(左)が観光案内のような雰囲気の「南洋群島概要」。右はその内容で、南洋群島の交通圏について日本との距離などを示している

 ヤシの木立に高床の建物、その向こうに広がる海。南の楽園の観光案内のようなリーフレットは第1次大戦後の1921年から日本が統治していた南洋群島の概要を記した刊行物である。

2020 12/3 15:53
福岡

「一致団結せよ。少年兵隊である」子の戦意高揚図る講話原稿

国民学校の校長が読み上げたと思われる大詔奉戴日の講話原稿。「愛国百人一首」の紹介から始まっている

 鯰田国民学校と印字された罫紙(けいし)に、「十八年第一回大詔奉戴(たいしょうほうたい)日講話要項」と題された原稿が記されている。日米開戦から1年が過ぎた1943(昭和18)年の年頭、1月8日に飯塚市の小学校で高学年の子どもたちに向けて語られたであろう校長講話の原稿だ。

2020 11/19 17:29
福岡

学生ボタン、硬貨、手榴弾…戦時下に陶器で作られた品々

陶器で作られた地雷(左上)と手榴弾

 手のひらに収まる丸い一輪ざしの花瓶のような陶器と漬物石になりそうな円筒形の陶器。1センチほどの厚みで中は空洞になっているこれらの陶製品は、アジア太平洋戦争の末期に日本で生産された四式陶製手榴弾(しゅりゅうだん)と三式地雷である。

2020 11/5 16:48
福岡

「アンコールもあった」ビルマの日本兵楽団、捕虜生活の自由な時間

ビルマでの捕虜生活中、日本兵は竹で楽器を手作りし、演奏会も開いた

 上半身裸の男たちが手にしているのはマンドリンやバイオリン、ギターなどの弦楽器。1945年のアジア太平洋戦争の終戦をビルマ(現ミャンマー)で迎え、捕虜となった日本兵たちの写真である。

2020 10/22 15:25
福岡

戦地の緊迫感じられず…敵地の人と意外な関係 日中戦争の兵士の日記

日中戦争に従軍した兵士の日誌には、敵地の人々と交流する様子も記された

 「明日出船のため一ヶ月分の糧食を受領。自動車に積載。

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