チョコの印は増税反対 社説・コラム 2/3 6:00 今回は亡き昭和の名優から、商戦真っ盛りのチョコレートへとつながる話を。笠智衆(りゅうちしゅう)さんは明治生まれの肥後もっこす。小津安二郎監督などの映画で老け役を多く演じ、...
「ノアの箱船」盗まれる 戦前からある“映画泥棒” 社説・コラム 1/27 6:00 「NO(ノー)MORE(モア)映画泥棒」とは、ご存じ、頭がビデオカメラの盗撮男が捕まる啓発CM。映画館で上映され始めたのは海賊版の流通を防ぐ、通称「映画盗撮防止法」が施行...
軍刀と短銃、手放さず 社説・コラム 1/20 6:00 亡くなった落語家の五代目柳家小さんさんは、若い日に2度も陸軍に召集された。最初に入った東京麻布の歩兵第3連隊の重機関銃隊では、上の命令でわけも分からぬまま二・二六事件の反...
「残忍」と呼ばれようと 社説・コラム 1/13 6:00 戦争を知る世代の方々もどこで終戦を迎えたかによって、戦後の印象は変わるものなのかもしれない。札幌市生まれの作家、保阪正康さん(82)は、小学校へ入る前に敗戦の日を迎えた。...
台湾と韓国の深い溝 社説・コラム 1/6 6:00 日本では小さくしか報じられなかったが、台湾の世論が韓国に対して猛烈に反発する出来事が12月にあった。怒りは年が明けてもふつふつ煮えたぎっている。台湾のデジタル政策を担当し...
復活!サンダーバード 社説・コラム 2021/12/23 6:00 クリスマスと聞いて62歳の私が思い出すのは、小学3年の冬に買った「サンダーバード1号」のプラモデルだ。ゼンマイで走る。肝油の缶にためた板垣退助の100円札など250円分を...
忠臣蔵と「栗なっとう」 社説・コラム 2021/12/16 6:00 この季節、忠臣蔵の放映が減って久しい。そこで熱心なファンは先刻ご承知と思いながらも余話を一つ。四十七士の中に、吉良上野介を討ち取って「二番太刀」の手柄を挙げた武林隆重(た...
京都に空襲なしの虚報 社説・コラム 2021/12/9 6:00 戦時中に「京都は文化財が多いから空襲はない」とうわさされた。俳優の沢村貞子さんは東京から疎開するとき、土地の人が「京都だけは焼けまへん」と信じ切って家の値段は暴騰していた...
妻たちは黙っていない 社説・コラム 2021/12/2 6:00 くさび形文字で記された古文書などといえば、今の私たちにはまるで無縁な話と思われるかもしれない。トルコのキュルテペ遺跡で大量に出土した粘土板はほとんどが商取引の帳簿だったが...
天覧「ベン・ハー」の時代 社説・コラム 2021/11/25 6:00 62歳になる同期の吉野満君は学生時代にフランス文学を学んだこともあり、巣ごもりの日々には、文豪デュマの「モンテ・クリスト伯」にすっかりはまった。別名「巌窟王(がんくつおう...
天文ショーへようこそ 社説・コラム 2021/11/18 6:00 19日に、月が地球の影に入って欠けて見える部分月食が起こる。予報では九州の天気は良さそうで、ピークの午後6時すぎには月がほとんど欠けて見え、皆既月食に近くなるという。私な...
「無法松」をもう一度 社説・コラム 2021/11/11 6:00 今年の8月21日は広島の原爆投下に遭遇し、原爆症のために32歳の若さで亡くなった俳優、園井恵子さんの七十七回忌だった。例年ならば、「園井恵子を語り継ぐ会」の30人ほどが盛...
「水滸伝」の虚と実と 社説・コラム 2021/11/4 6:00 中国の宋時代に、無実の罪を着せられるなどした英雄たちが、天然の要害の梁山泊(りょうざんぱく)に集い、世直しに立ち上がる「水滸伝」。日本でも江戸時代から盛んに読まれたこの小...
加藤の乱後の傷心旅行 社説・コラム 2021/10/28 6:00 岸田文雄首相も若手議員の頃に血判状をしたためて参加したという2000年の「加藤の乱」。派閥の宏池会を率い「総理に一番近い男」と呼ばれた加藤紘一氏が、森喜朗内閣の打倒に突き...
美しき「ばあば」の伝説 社説・コラム 2021/10/21 6:00 山口百恵さん(62)の長男にしてシンガー・ソングライターの三浦祐太朗さん(37)がツイッターで「この度(たび)、私たち夫婦の間に新しい命を授かりました!」と発表した。あぁ...
宇宙の一帯一路を読む 社説・コラム 2021/10/14 6:00 読書の秋である。先ごろNHKが放送した番組「芥川賞・直木賞の舞台裏」の冒頭で、司会役の俳優、吉田鋼太郎さんが出版不況の深刻さをこう訴えた。「2000年、全国には2万以上の...
キングダムの難民たち 社説・コラム 2021/10/7 6:00 漫画「キングダム」の大ヒットで、古代中国の戦国時代にいかに非情の戦争が繰り返されたかが、日本の若者にも知られるようになった。それは遠い昔の話ではあるが、サラリーマンが処世...
総裁犬養毅、道を誤る 社説・コラム 2021/9/30 6:00 あの戦争は軍部の暴走が招いた、とよくいわれる。そして軍部に付け入る隙を与えたのは政治家だったともいう。意外に思われるかもしれないがその中には、五・一五事件の凶弾に倒れ、殉...
手塚治虫、博多で脱皮す 社説・コラム 2021/9/23 6:00 手塚治虫さんの「虫られっ話」という対談集に、福岡市博多区中洲の酒場をはしごした思い出話がある。「鉄火肌の女性にほれちゃいまして」とでれでれに照れて、やれその女性は宝塚スタ...