ワードBOX

新聞記事に使われた語彙(ごい)を説明した新聞用語ひと口メモ。このページでは新聞に掲載されたワードBOXとその関連記事をピックアップして紹介します。

アウトリーチ(訪問支援)

 支援を必要とする人が窓口に来るのを待つ従来型と異なり、自発的に相談に来られない人を戸別訪問し、その人に合ったサポートを提供する手法。当事者の生活空間に入っていくことで、問題の背景にある家族や健康、経済といった複雑な事情を把握しやすい特徴があり、精神疾患や引きこもり支援の現場で10年ほど前から広がっている。

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引きこもり、精神疾患・・・訪問支援充実へ 全国組織4月に設立

 引きこもりや精神疾患がある人たちの訪問支援「アウトリーチ」に取り組む全国の団体が、医療や就労など各分野で培ったノウハウを共有して支援の質向上を目指す一般社団法人「コミュニティーメンタルヘルス・アウトリーチ協会」を4月、設立する。訪問支援の分野横断的な全国組織は初。引きこもりが長期化し80代の親と50代の子が社会的に孤立する「8050問題」では、「引き出し屋」と呼ばれる悪質業者の存在が問題となっている。第三者の積極的で質の高い関わりが期待される中、新法人の試みは注目を集めそうだ。

 新法人は重い精神疾患の人でも地域で自分らしく暮らせるよう、医療や福祉などの分野で支えるプログラムの実践者による団体「ACT(アクト)全国ネットワーク」が企画。若者支援のNPOスチューデント・サポート・フェイス(SSF)=佐賀県武雄市=などが賛同し、設立が決まった。

 引きこもりで支援が必要な人は、本人や家族がうつ病など精神疾患を抱えていたり、経済的に困窮していたりと、複合的な問題を抱えている例が目立つ。しかし訪問支援の現場ではこれまで、精神疾患には医院や訪問看護ステーションなどが、自立支援の多くは社会福祉法人やNPOなど民間団体(自治体の委託を含む)が、それぞれ分野別に対応してきた。

 例えば引きこもりの人に統合失調症などの疑いがあっても、本人の受診拒否や支援者が訪問診療の精神科医を知らない場合、医療面のケアが滞ることがある。分野を超えた連係もあるが個人的な人脈に頼ることが多い。地域内で支援が必要な人を紹介し合うなど、途切れなく見守る態勢づくりが課題となっていた。

 訪問支援については国も重要性を認識し、新年度に「アウトリーチ支援員(仮称)」を地域に配置する方針。本人や家族との信頼関係を築くには高いスキルや意識を持つ人材の育成が求められている。

 そこで新法人は全国6ブロックで分野合同の研修に取り組み、現場の支援員が連携方法などについて知識を共有。核となるリーダーも養成する。今月から団体・個人の会員を募り、6月に東京で設立総会を予定。初年度は50団体500人ほどの参加を見込む。

 2003年から佐賀県で活動し、法人理事に就任予定の谷口仁史SSF代表理事(43)は新法人が「本人らしく地域で生活できるまで“伴走”する支援」の普及につながると期待する。「アウトリーチのスキルを集結し、質の高い取り組みを増やしたい」と意気込んでいる。 (川口史帆)

 ◆アウトリーチ(訪問支援) 支援を必要とする人が窓口に来るのを待つ従来型と異なり、自発的に相談に来られない人を戸別訪問し、その人に合ったサポートを提供する手法。当事者の生活空間に入っていくことで、問題の背景にある家族や健康、経済といった複雑な事情を把握しやすい特徴があり、精神疾患や引きこもり支援の現場で10年ほど前から広がっている。

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