ワードBOX

新聞記事に使われた語彙(ごい)を説明した新聞用語ひと口メモ。このページでは新聞に掲載されたワードBOXとその関連記事をピックアップして紹介します。

トリチウム

 水素の仲間で「三重水素」とも呼ばれる放射性物質。自然界でも放射線の一種である宇宙線の影響で発生、大気中の水蒸気や海水などに微量に存在する。皮膚に付いても外部被ばくの心配はなく、低濃度なら飲んでも排出されやすいとされる。トリチウムを含んだ水は通常の原発運転でも発生する。既存の技術で取り除くことが困難なため、国内外の原発では希釈して放出されてきた。炉心溶融事故を起こした福島第1原発の処理水は、他の原発のトリチウム水と同列に扱ってはいけないという意見もある。

※ワードの説明及び記事の内容は更新日のものです。

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膨大な量の汚染水、林立するタンク 処理は2年後に限界…福島第1原発

 むき出しのまま、ぐにゃりと曲がった鉄骨が、水素爆発を起こした「あの日」の映像を想起させる。いたるところに目立つさびが、東日本大震災から9年の歳月を物語っていた。

 日本記者クラブ取材団として、東京電力福島第1原発を訪れた。穏やかな太平洋を望む地に並び立つ原子炉建屋。「復興五輪」を掲げた東京五輪の開幕まで4カ月余りとなった今も、周辺ではがれきの撤去や、倒壊の危険がある排気筒の切断作業が続いている。

 取材団から建屋までの距離は約100メートル。マスクや防護服を着用せず、近寄れることに拍子抜けした。東電によると、除染などを進めた結果、現在は構内の9割超の場所を軽装で動けるようになったという。

 ピーピー。突然、胸につけた線量計が鳴動した。今なお取り出せない核燃料やがれきが、放射線を発している。建屋前にいた15分ほどで浴びた放射線は20マイクロシーベルト。歯科診療のエックス線検査2回分ほどだ。

 構内には、おびただしい数の大型タンクが林立していた。放射性物質に汚染された水を浄化した「処理水」をためるタンク群。その容量は約2年後に限界を迎える見込みだが、汚染水の発生を止めるすべは見当たらない。膨大な量の処理水をどう処分するのか―。

(吉田修平)

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