ワードBOX

新聞記事に使われた語彙(ごい)を説明した新聞用語ひと口メモ。このページでは新聞に掲載されたワードBOXとその関連記事をピックアップして紹介します。

ごみ固形化燃料(RDF)発電

 家庭の可燃ごみを乾燥させ、固めたものが燃料。悪臭を発したり、腐敗したりすることがなく、輸送や貯蔵がしやすい。燃やした際の熱エネルギーを使い発電する。ごみを直接燃やすより、ダイオキシン類を減らすことができる。大牟田リサイクル発電所の総事業費は、約105億円。昨年度の年間電力量は約1億2000万キロワット時、うち8割近くを売電した。人口減やリサイクル意識の高まりでRDFに加工されるごみが減少。電力自由化による売電価格の低下や高い処理コストも影響し、全国で撤退が相次いでいる。大牟田と同じ2002年に稼働した三重県の発電所は昨年、事業を終了した。

※ワードの説明及び記事の内容は更新日のものです。

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大牟田〝渡りに船〟RDF継承に民間企業が名乗り「足並みそろうか」焦点

 福岡県などでつくる第三セクターが大牟田市で行っているごみ固形化燃料(RDF)を使った発電事業について、プラント大手の「JFEエンジニアリング」(横浜市)が継承に名乗りを上げた。老朽化で2022年度での終了が決まっていたが、JFEは23~27年度の最低5年間は事業を続ける意向。RDFを搬入する五つの清掃組合のうち、大牟田・荒尾清掃施設組合は、新しいごみ処理施設を28年度に稼働させる計画で、稼働までのRDF処理に苦慮していただけに“渡りに船”の申し出だ。ただ、JFEから具体的な内容は示されていない。各組合の動向も絡み、先行きは不透明だ。

 大牟田・荒尾組合は、発電所に隣接するRDFセンターを所有。家庭などから排出された「燃えるごみ」をRDFにして、ベルトコンベアで隣の発電所に搬入している。だが、事業終了発表を受け、同組合はRDFの新たな処理委託先を見つける必要に迫られた。

 セメント会社に燃料として引き取ってもらうよう検討したが、1トン当たりの委託費1万円とトラック輸送費5千円で計1万5千円(試算)。20年度の発電所のRDF処理委託費(1トン当たり5900円)を大きく上回る。さらに、RDFセンター内にRDFの貯留やトラック積み込みなどの施設が必要になり、6億円以上もかかることになる。

 加えて発電所の解体撤去と施設を支える大量のくい撤去のため、計20億円以上を5組合で負担しなければならない恐れもある。そこに降って湧いたのが、JFEによる発電事業継承の提案だった。

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 10月28日に開かれた大牟田市議会の都市環境経済委員会。市担当者がJFEの提案内容を説明した。

 発電事業の継承が実現すれば、懸案の撤去費はJFEの負担となる上、貯留などの新施設も不要。委託費は1トン当たり1万3千円で済む。市担当者は「十分なメリットが期待できる」と力を込めた。

 好条件に委員の1人は「この委託費の金額で、適切な処理、安全運転はできるのか」と首をかしげたほどだが、市側は、JFEが広島県福山市の発電事業を担っている実績などを挙げ「ノウハウがあり、大牟田でも円滑な事業稼働が期待できる」と説明。「売電収入と合わせれば事業として成り立つと判断されたのだと思う」と答えた。

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 一方、処理委託費が上がることを他の4組合が受け入れるかは不透明だ。より安い委託先を見つけたり、RDF事業から撤退したりするなどして参加組合が減れば、RDFが集まらずJFEの提案内容に影響もあり得る。

 大牟田、荒尾の両市は、組合として180億円かかるとされる新ごみ処理施設の建設を抱えるほか、新型コロナウイルス対策や7月豪雨の復旧復興も急ぐ。それだけにこの好機を逃したくないのが本音。市当局は「5組合の足並みがそろうことを願っている」と期待を込めた。 (立山和久)

【ワードBOX】ごみ固形化燃料(RDF)発電

 家庭の可燃ごみを乾燥させ、固めたクレヨン状の燃料(RDF)を燃やした際の熱エネルギーを使い発電する。RDFは悪臭を発したり、腐敗したりすることがなく、輸送や貯蔵がしやすい。ごみを直接燃やすより、ダイオキシン類を減らすこともできる。一方、人口減やリサイクル意識の高まりで、RDFに加工されるごみが減少。電力自由化による売電価格の低下や高い処理コストも影響し、全国で事業撤退が相次いでいる。

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