ワードBOX

新聞記事に使われた語彙(ごい)を説明した新聞用語ひと口メモ。このページでは新聞に掲載されたワードBOXとその関連記事をピックアップして紹介します。

ホワイトリボン

 1991年にカナダで始まった、女性への暴力をなくす取り組み。日本では2012年から、大学教員などでつくる「ホワイトリボンキャンペーン・KANSAI」が、男性目線で、男性から男性へ非暴力のメッセージを伝えることを目的に、シンポジウムや公開学習会などを開催してきた。「女性への暴力を振るわない」など非暴力への誓いと、「相手を自分のモノだと思わない」「固定的な女らしさや女性の役割を押しつけない」といった「フェアメン(公正な男子)」を掲げている。

※ワードの説明及び記事の内容は更新日のものです。

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「非暴力男子」男性が啓発 「ホワイトリボン・ジャパン」発足 女性へのDV 社会問題として

 男性たちが、DVや性暴力など女性への暴力防止に取り組む「ホワイトリボンキャンペーン」。12月、この運動を推進する全国組織「ホワイトリボンキャンペーン・ジャパン」が発足した。設立の理念は、どんな活動をするのか-。呼び掛け人、伊藤公雄京都大大学院教授(社会学・ジェンダー論)に話を聞いた。

 -なぜ、男性による啓発活動が重要なのか。

 「女性に暴力を振るわない男性は、DVに対して『自分には関係ない』と思っている。人口の半数を占める男性が、女性への暴力が社会問題だと受け止めることで、社会が責任を持ってその問題の解決に取り組むようになるのではないか。もちろん、被害者の保護や支援が最優先だが」

 -実際に加害者となった男性については。

 「女性の問題と思われがちなDVは加害側の男性の問題でもある。『女の1人くらいコントロールできなければ男じゃない』といったゆがんだ価値観が女性を支配しようとし、DVの原因になってきた。また、そういった『男らしさ』は、男性が感情を素直に吐き出すことを妨げる。弱音を吐くことは、男らしくないと否定されるからだ。弱い自分と、強くなければならない男性像。そのジレンマを突破する手段として暴力が選ばれてしまうこともあり、パートナーに矛先を向けることも。女性はそれを受け止めてくれるという甘えや依存心もあると考えられる。個別のケースに対応した加害者の矯正プログラムが必要だ」

 -DVなどの女性への暴力は、世界的にはどう認識されているのか?

 「女性に対するDVが暴力であり、人権問題だと認識されはじめたのは1990年代から。93年に国連が『女性に対する暴力撤廃宣言』を発表した。日本ではやや遅れて2001年にDV防止法ができた。つまり、世界でも女性に対する暴力撤廃が叫ばれて、まだ20年ほどしか歴史がない」

 -海外のホワイトリボンキャンペーンでは、どんな取り組みを?

 「世界で最もホワイトリボンキャンペーンが成功しているオーストラリアはユニーク。女性への暴力防止に関する見識、活動などの基準を満たした男性に『大使』の称号を与え、啓発活動のリーダーにする。肩書を魅力に感じる男性の特性を利用したもので、男性が憧れるスポーツ選手などが大使となることで、さらに啓発効果を高めた。結果、国民の75%がホワイトリボンを知っている」
 -今後、どんな活動をしていくのか。

 「ポスターに『これからは非暴力系男子の時代』と掲げている。暴力を選ばない男こそ格好いい、という価値観を広げていくのが重要だ。学校にも出向き、非暴力トレーニングプログラムを広めるなど予防的教育をしていきたい。オーストラリアのように男性が憧れる男性に非暴力を掲げもらうPRも必要だ。日本では、ラグビー日本代表の五郎丸歩選手にやってもらいたいですね!」

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 【ワードBOX】ホワイトリボン

 1991年にカナダで始まった、女性への暴力をなくす取り組み。日本では2012年から、大学教員などでつくる「ホワイトリボンキャンペーン・KANSAI」が、男性目線で、男性から男性へ非暴力のメッセージを伝えることを目的に、シンポジウムや公開学習会などを開催してきた。「女性への暴力を振るわない」など非暴力への誓いと、「相手を自分のモノだと思わない」「固定的な女らしさや女性の役割を押しつけない」といった「フェアメン(公正な男子)」を掲げている。


=2015/12/25付 西日本新聞朝刊=

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