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新聞記事に使われた語彙(ごい)を説明した新聞用語ひと口メモ。このページでは新聞に掲載されたワードBOXとその関連記事をピックアップして紹介します。

医師国家試験

 医師免許を取得するための国家試験で毎年2月ごろに実施され、合格率は医学部の評価にも関わるとされる。厚生労働省によると、今年実施された医師国家試験の合格率は89.0%(新卒と既卒の総数)。福岡大の今年の合格率は71.9%で、医学部が設置された国内の大学の中で最も低かった。福大の調査委員会の最終報告書は、1999~2007年度の同大の国家試験合格率は、現役および1浪生がおおむね80%以上なのに対し、多浪生は50%前後だったと記している。

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浪人差別?福大医学部説明あいまい 報告書公表1カ月 会見、追加合格なし 不合格者「納得できぬ」

 福岡大の医学部入試で現役生を浪人生より優遇する不適切な得点調整を行っていた問題は、弁護士ら第三者を含む調査委員会の最終報告書公表から29日で1カ月を迎える。浪人生を差別する意図があったのか、大学側はあいまいな説明に終始し、記者会見すら開いていない。入試不正が明らかになった他大学のような追加合格の措置も取らず、受験生や識者から厳しい視線が注がれている。

 3月に公表された最終報告書によると、福大は2002年度入試から、医学部一般入試の2次試験で高校時代の成績などが記載された調査書の配点を現役最高20点、1浪同10点を加点、2浪以上は0点とした。推薦入試でも現役の調査書は10点、1浪は5点と差をつけており、現役生を優遇していたことが分かる。

 昨年12月、不適切な入試を公表した際の記者会見で福大は、卒業から時間がたてば調査書の有効性が低くなるとして、「浪人生の入学を抑制する考えは一切なかった」と説明していた。

 これに対し、報告書では、現役生に比べ浪人生は入学後の留年率や医師国家試験不合格率が高く、特に複数年浪人を重ねた「多浪生」問題が医学部の中で喫緊の課題と強く認識されていた、と指摘。得点調整は「多浪生問題解決のためだった」と認定した。双方の見解には隔たりがある。

 福大は不適切入試を明らかにした昨年12月の記者会見以来、報告書をホームページ上で公表しただけで、この件について一度も会見を開いていない。同大広報課は取材に対し「調査書の有効性を考えたもので、浪人生の差別という認識はなかったと思う」、多浪生問題については「医学部の話で、大学としては認識していなかった」としている。

 NPO法人医療ガバナンス研究所の上昌広理事長は「大学は調査委の報告書を踏まえ、自らの言葉で、なぜ得点調整が行われたのか受験生らに丁寧に説明すべきだ。不適切な入試を行った当事者の責任も追及する必要がある」と指摘する。

   ×    ×

 報告書は、不適切入試で不利益を受けた可能性がある人を推計。17、18年度の入試で84人が本来は合格していたのに不合格になった可能性があるとし、後に46人と訂正した。得点調整については「不適切性は高いといえない」として追加合格の措置は不要と指摘、大学もその判断を踏襲した。

 一方、文部科学省が不適切入試と認めた東京医科大など8大学は、いずれも追加合格を実施している。福大は推計の手法が複数あり、範囲を誤れば過去の受験生間で著しく不公平な事態を招くと説明。46人に合格したかもしれないことを伝えることもしないという。

 NPO法人消費者支援機構福岡の理事長、朝見行弘弁護士は「『不適切性が高くない』というのは大学側の理屈であり、得点調整によって人生を左右された受験生にとっては重大な問題だ」と批判する。

 福大は追加合格を出さない代わりに、17、18年度の該当する入試の受験生のうち、入学者以外の約800人に慰謝料などとして1人一律10万円を支払う方針。福大広報課は「不公平という意見は真摯(しんし)に受けとめるが、16年度以前にさかのぼって調査する考えはない」としている。

 16年度に浪人生として受験して不合格になった女性は「入試だけでなく、被害回復措置でも差別された。納得できない」と憤った。

【ワードBOX】医師国家試験

 医師免許を取得するための国家試験で毎年2月ごろに実施され、合格率は医学部の評価にも関わるとされる。厚生労働省によると、今年実施された医師国家試験の合格率は89.0%(新卒と既卒の総数)。福岡大の今年の合格率は71.9%で、医学部が設置された国内の大学の中で最も低かった。福大の調査委員会の最終報告書は、1999~2007年度の同大の国家試験合格率は、現役および1浪生がおおむね80%以上なのに対し、多浪生は50%前後だったと記している。

=2019/04/29付 西日本新聞朝刊=

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