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米国の中間選挙

 4年に1度の大統領選の中間年に実施される、連邦議会の上下両院選や州知事選などの総称。今年は11月6日に投開票され、各州から2人ずつ選ばれる上院(定数100、任期6年)は約3分の1に当たる35議席(2補選含む)、下院(定数435、任期2年)は全議席が改選される。現在、与党共和党が民主党など野党を上院で2議席、下院で43議席上回っているが、接戦が予想されている。過去の中間選挙では政権与党に権力が偏らないように、との意識が働くことなどから与党が敗れる結果が多い。

2018年08月05日更新

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トランプ氏、保守固めに懸命 米中間選挙まで3カ月 民主党も路線対立 情勢は混沌と

 【ワシントン田中伸幸】就任2年目のトランプ米大統領にとって初の信任投票となる中間選挙まで、6日で3カ月。与野党の候補者を決める予備選が各地で進む中、与党共和党が連邦議会で過半数割れして政権運営の支障となるのを避けたいトランプ氏は、地方遊説を増やすなど保守層の支持固めに躍起だ。自身の不支持率が5割を超す状態が続くなど過半数維持は容易ではないが、次期大統領選で政権奪還を目指す野党民主党は路線対立を抱えるなど「反トランプ」の受け皿として力強さを欠き、選挙情勢は混沌(こんとん)としている。

 「経済は最高の状態になった。弱腰の民主党では米国は良くならない」。2日夜、東部ペンシルベニア州で開いた支持者集会。トランプ氏が堅調な米経済を政権の成果と強調し、民主批判を繰り返すと、数千人の支持者が立ち上がり「USA、USA」と連呼した。

 同州はトランプ氏が2016年の大統領選で勝利した地だ。この夜は民主現職の優勢が伝えられる上院選で、共和候補のてこ入れを図るのが狙いだった。中間選挙の共和候補支持を呼び掛ける集会は7月31日の南部フロリダ州、8月4日の中西部オハイオ州を含め、この1週間だけで3回。トランプ氏は「選挙まで60日を切ったら週に6日か7日は応援に行く」と息巻く。

 世論調査では支持率4割台が続くものの、中西部や南部の白人労働者らトランプ氏支持層の熱気は冷めていない。2日の集会は超満員で会場に入れない人も。ウォールストリート・ジャーナル紙などの7月中旬の調査では、共和党支持者の88%がトランプ氏を支持しているとの結果が出た。

 とはいえ、トランプ氏の人気が投票に直結するかは見通せない。集会に参加した30代女性が「候補に興味がないので投票はしない」と語ったように、今回はトランプ氏本人が候補ではなく「選挙への関心が高まっていない」(保守系シンクタンク研究員)からだ。

 米国内にはこうした状況に加え、前回大統領選での敗北に怒り「打倒トランプ」に燃えるリベラル層支持者が多い民主党が、下院選では優勢との見方がある。これに対してトランプ氏は上院を死守しようと、上院選のある州を遊説先に選ぶケースが目立つ。

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 一方、民主党も弱点を抱える。6月にあった東部ニューヨーク州の下院予備選で、医療サービスの大幅拡充といった急進的な政策を訴えた20代女性が現職の有力議員を破るなど、左派勢力が台頭。穏健的な指導部との路線の違いが露呈し、党としてまとまりを欠く。

 大統領退任後、政治活動を控えめにしていたオバマ前大統領が1日、民主候補への応援に乗り出すと発表するなど、トランプ氏への対決姿勢を強めてはいる。ただし、オバマ氏に代わる新たな党の顔は見当たらず、若者など無党派層を取り込めるかは未知数だ。

 中国との貿易摩擦でトランプ氏が重視する経済政策への批判が高まりつつあるなど、躍進への好材料は少なくないにもかかわらず、連邦議会関係者は「民主には勢いがなく、勝つのは簡単ではない」とみる。

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【ワードBOX】米国の中間選挙

 4年に1度の大統領選の中間年に実施される、連邦議会の上下両院選や州知事選などの総称。今年は11月6日に投開票され、各州から2人ずつ選ばれる上院(定数100、任期6年)は約3分の1に当たる35議席(2補選含む)、下院(定数435、任期2年)は全議席が改選される。現在、与党共和党が民主党など野党を上院で2議席、下院で43議席上回っているが、接戦が予想されている。過去の中間選挙では政権与党に権力が偏らないように、との意識が働くことなどから与党が敗れる結果が多い。

=2018/08/05付 西日本新聞朝刊=

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