皇居内で焼酎が買える?!

目次

焼酎にまつわるクイズ その②

昨年まで皇居内に宮内庁生協組合という組合がありました。その組合の商品ラインナップの中に、そこでしか販売していない焼酎「御苑」シリーズがありました。「御苑」シリーズは3種類ありましたが、芋焼酎、麦焼酎そして、もう一つは次のうちどれでしょう?

  A:そば焼酎

  B:黒糖焼酎

  C:米焼酎

その焼酎とは?

正解は「B:黒糖焼酎」です。

皇居の中に、昨年まで宮内庁生活協同組合が運営する売店があったことをご存じですか?宮内庁職員のためのお店でしたが、皇居見学者も利用することができました。この中で、皇居見学のお土産品もたくさん販売されていて、特に「御苑」というブランド名の3種類の焼酎もありました。

それは、芋焼酎、麦焼酎そして黒糖焼酎。

芋焼酎、麦焼酎は聞いたことがあるけれど、「黒糖焼酎って?」と思われる方も多いことでしょう。

黒糖焼酎は、その名の通り、サトウキビの搾り汁からできる純黒糖と米麹を原料に作られる蒸留酒です。

黒糖ならではの、甘い香りとキリっとした口当たりが特徴。砂糖を使っているのに、糖質ゼロ、プリン体ゼロの焼酎なのです。

蒸留することで、糖質がゼロになるんです。不思議ですよね!

黒糖焼酎は、「奄美黒糖焼酎」とも呼ばれ、鹿児島県の南海に浮かぶ奄美群島の特産品です。(奄美群島は鹿児島と沖縄のほぼ中間に位置し、奄美大島、加計呂麻島、与路島、請島、喜界島、徳之島、沖永良部島、与論島の8つの島を指します)

実は、奄美群島以外で、黒糖を使い焼酎を造っても、黒糖焼酎と呼ぶことができないのです。なぜでしょう?

今からさかのぼること500年前、琉球王朝の統治下にあった奄美は、泡盛(米に黒麹菌を繁殖させてアルコール発酵し1回だけ蒸留したお酒)を造っていました。

そして、400年前に、直川智(すなおかわち)という人物が、中国から奄美にサトウキビの栽培方法と砂糖の製法をもたらします。1609年に薩摩藩の統治下になり、黒糖が藩の特産品となっていき、製造は続いていきます。

明治・大正時代に入ると政府の管理下でのお酒の製造が主となってきますが、度重なる戦争により、物資不足となり、太平洋戦争後、泡盛に使う米も不足します。代わりに余るようになった黒糖でお酒が造られるようになります。ですが、1953年に奄美群島が日本に返還されると、酒税の問題に直面します。

黒糖原料の蒸留酒はサトウキビから造られる蒸留酒「ラム酒」に該当し、他の焼酎よりも税率が高いという状況に。

そこで島民たちは政府に対して陳情をし、その結果特例が設けられます。

それは奄美群島でのみ、純黒糖と米麹の使用を条件に特産の焼酎として認めるというものでした。

昨年、奄美大島と徳之島は、国連教育科学文化機関(UNESCO)の世界遺産に登録されました。日本の政治と深くかかわってきた黒糖焼酎への注目がますます高まっていくことでしょう。

よかったらシェアしてね!

この記事を書いた人

YAKUSAKE編集部、地方新聞社勤務。
最近のブームは様々な焼酎を飲むこと、そしてその焼酎に合う食べ物を探すこと。YAKUSAKEを通じて、酒蔵さまと出会い、そして出会い学んだことを伝えていきたいと思います。

目次
閉じる