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森林のこと一緒に考えてみませんか 森林管理や境界、登記、相続もサポート 佐賀、福岡で実績の佐藤木材

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株式会社佐藤木材
2024/8/9 13:182024/8/9 13:18 更新)
製材部の前に立つ取締役の佐藤美和子さん(左)とトール・テルゲルさん

 11日は「山の日」。山林は先祖から継がれる貴重な財産だが、近年は所有者の関心が薄れ、手入れが行き届かなくなる事例も多い。そんな中、佐賀、福岡両県で長年にわたり民有林を管理する佐藤木材(佐賀県神埼市)は、山林の価値を見つめ直すよう訴える。その理由と同社のサポート態勢について、取締役の佐藤美和子さんとモンゴル出身の社員トール・テルゲルさんに聞いた。(文中敬称略)

下草刈りで得た信頼

―佐藤木材の歩みや、取り組みを教えてください。
【佐藤】昭和初期から個人事業主として、国有林の伐採、有明海のノリ養殖に用いられる竹の伐採をしていました。私の父である現社長が事業を継いだ1970年代、民有林の立木購入にシフト。今は法人化し、購入をはじめ伐採と販売、その後の山の管理をし、契約する山林は両県で約600㌶に上ります。
 立木を購入するに当たり私たちがこだわるのは、伐った後に植林し、5年間続ける下草刈りです。昔は山林所有者も山を育てることを誇りにされており、立木を売ってもらうのは一苦労でした。皆さんが汗水流して60~70年間育てた木です。それを託してもらうことへの感謝と、私たちを信頼してほしいという気持ちで始めました。

佐藤木材がこだわる下草刈りについて語る佐藤さん
佐藤木材がこだわる下草刈りについて語る佐藤さん

 所有者も最初は半信半疑です。1年目はもちろん信じるでしょうが、2、3年目と続き、4年目にもなると「頼りっぱなしで大丈夫なのか」と心配までしてくれます。約束の5年目を終えると喜ばれ、他の所有者を紹介してくれる方もいます。その口コミで、事業が広がった側面があります。

所有者の関心に変化

―一方、近年は管理が行き届かない民有林も増えています。なぜでしょう。
【トール】木材価格の低さが挙げられます。40年ほど前は、今の5~10倍も高かったのが、外国産材の流入や木材業界の仕組みの変更で価格が下がりました。かつて誇りを持って山を育ててきた山林所有者も、自ら木を植えて育ててきた人たちが亡くなり、相続した子や孫が都会に出るなど、山林への関心が薄くなったためです。
 私たちの本来業務は、立木の購入と、その後の山の管理ですが、山林への関心が薄くなるにつれ、さまざまな相談が寄せられます。「自分では管理できない」「山林に価値があるのか」「そもそも、どこが境界なのか分からない」―といった内容です。

山林を背にするトールさん。日本の木材資源は貴重だと語る
山林を背にするトールさん。日本の木材資源は貴重だと語る

 このような相談があれば山林事業者としてまだ助言ができます。しかし、所有者の高齢化が進み、子や孫が遠方に住む現状では、相談の機会すらなかなか持てません。そうなれば、もっと山林が荒れ果てる恐れがあります。事業者として、放っておけない状況が差し迫っていると考えます。

―トールさんはモンゴル出身です。山林への関心が薄れていく日本の状況はどう映りますか。
【トール】モンゴルは北部にある森林を除くと、ほとんどが草原や砂漠です。日本にはこれだけ木材資源があり、先祖が残してくれているのに、見向きもされなくなるのはすごくもったいないと思っています。
 実はこの前、私のところを訪れたモンゴルの知人に、日本の山林の半分は人の手が加わった人工林だということを教えると驚きつつ、感心していました。モンゴルには木材の住宅や木を使う文化、技術はほとんどありません。日本が誇る木材資源への関心が薄まれば、神社仏閣をはじめとする建築技術や木の文化までも衰えないか、とても心配です。

100%が自社木材

―佐藤木材としてこの課題にどう取り組みますか。
【トール】まず、山林の価値がまだ十分大きいことを皆さんに知ってほしい。立木の売買のほか、ちゃんと管理すれば土砂災害を防ぐという公益的な機能もあります。自ら管理することが難しければ、私たちが長年築いてきた所有者に代わる手入れや、サポート手段をぜひ活用してほしいです。
 管理を託してもらえれば植林と下草刈りをします。その後、数十年間の森林経営計画を立て、それに基づき間伐などを続け、植林から60~70年後、育った木が再び売れる山林にします。

契約する山林で伐採、管理する佐藤木材の社員たち
契約する山林で伐採、管理する佐藤木材の社員たち

【佐藤】自分たちで伐採した立木を、自社に設けた市場で販売しているのも大きな特徴です。木材の取り扱いを「川上から川下まで」できるという感じでしょうか。木材の特性を見極め、取引会社の需要に応じてその木に合った扱い方ができるため、所有者への還元につなげることができます。
 分かりやすい例を挙げると、神社仏閣を建築する際は、規格外の特注の柱や破風板などの特殊材が必要になり、立木の段階で現場の社員一人一人が「あの材料として使える」と意識し、一本ずつの価値を落とさずに搬出することを心がけています。

自社で伐採した木材を取り扱う佐藤木材の市場

 このように現場で見極めた木材ですから、売ることも市場任せにせず、自分たちが伐った木を最後まで責任を持って販売・納材します。月1回、自分たちで市場を開いて取引会社に納材にしているため、自社の木材のみでお寺が完成するということも可能なのです。100%自分たちで伐った木材しか取り扱わない。だから100%どこで伐った木材なのか、社員一人一人が自信を持って言えます。100%産地証明ができる木材のみを取り扱っているということです。

【トール】これは余談ですが、大分県内で、私たちが納材した材木を100%使ったお寺が完成しました。その際、お寺から「うちの寺に木材を提供してくれた山林所有者も呼び、ぜひ感謝状を手渡したい」と申し出がありました。
 お寺であった感謝状の交付では、2組の山林所有者に手渡され、育てられた木がお寺のどの部分に使われ、建てられたのか説明も行われました。2組とも家に帰って感謝状を仏壇に供えるなど「うれしかった」と喜んでおられました。私たちがこういう仕事をして良かったと思う場面です。

山林での作業後、撮影に応じる佐藤英社長(前列中央)と社員たち
山林での作業後、撮影に応じる佐藤英社長(前列中央)と社員たち

GPSやドローンも

【佐藤】山林の所有者からは、境界線の争いや確定の相談が寄せられます。「先祖から受 け継いできた山林だが、子や孫がいらないと拒否するので土地込みで買ってほしい」という悲しい話も聞きます。境界を確定しようとすると所有者を追うことが難しい場合があり、法律や条令によって山の木をすぐに伐れないケースもあります。山林を巡る相談は実にさまざまです。

【トール】分からなくなった境界は、場所や条件によっては衛星利用測位システム(GPS)を使って確定させます。今は上空にドローンを飛ばして所有地に植生する樹種を調べ、その値段から山林の価値を把握することも可能です。

山林の作業ではGPSやドローンを用いることもあると話すトールさん
山林の作業ではGPSやドローンを用いることもあると話すトールさん

 譲渡や登記、相続も含め、山林に関するどんな相談も受け付けています。所有を簡単に諦めず、ぜひ一緒に考えていきましょう。

〒842-0201 佐賀県神埼市脊振町広滝1611-85
株式会社佐藤木材 製材部 TEL 0952-59-2115

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